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犬養裕美子の冒険するレストラン

30席でランチ3回転!フレンチの日常化は裏原宿から

「ビストロ・ル・マン」

2014年6月10日
「ビストロ・ル・マン」

ディナーは、小皿料理580円、前菜1200円前後、メーン2500円前後。前菜とメーンで2900円というプリフィクスも開始した

東京・裏原宿のビストロで、ランチの集客が100人を超える店があると聞いて驚いた。場所は表参道の高級ブランド店「シャネル」と「クリスチャン・ディオール」の間を入って歩いて2分、セレクトショップや美容院の密集地域に、“噂”の「ビストロ・ル・マン」はある。

開業は2011年10月。東日本大震災で閉じたチェコ料理店の場所に、不動産会社がビストロを出した。現在のシェフは、2代目となる吉田佑真氏。代々木の「レストランキノシタ」で5年しっかり修業した経歴を持つ。「キノシタ」といえば、3900円のプリフィクスコースを広めた元祖予約の取れないフレンチ。木下和彦シェフの元から巣立った料理人は自分らしさで勝負する術を身に付けている。吉田シェフもしかり。

以前のランチは、初代シェフからの人気メニュー「海老フライと海老のアメリケーヌソースライス」が全体の8割を占め、他にハンバーグと日替わり1種があった。が、吉田シェフは煮込みやローストなど日替わり3種(1000円~)とした。当初はお客から「洋食メニューに戻してほしい」という声も出たが、吉田シェフは「フランス料理」にこだわった。

すると、ほどなく30席がコンスタントに3回転し始めた。ついにはランチだけで1日117人という最多人数も記録。これを吉田シェフと「キノシタ」時代の後輩である増田大樹氏の2人でこなす。「正直きついですけど、自分たちの料理をお客さんが目の前で満足してくれるのを見ると、それだけでうれしい」。

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