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犬養裕美子の冒険するレストラン

あの“予約の取れない”フレンチ 10席を減らして、リニューアル

レストラン・キノシタ

2014年10月7日
レストラン・キノシタ

木下シェフの立ち位置は今までと変わらないが、カウンター席の位置がシェフとの距離を縮めた

1997年、東京・初台にオープンした「レストラン・キノシタ」。有名店出身でもなく、30歳半ばで独立した木下和彦シェフは、決して注目を浴びる存在ではなかった。ところが、この店が“予約の取れないフレンチ”として一世を風靡することになる。

木下シェフがずっと守り続けているのは「自分の好きなフランス料理」でゲストを喜ばせること。その思いを形にしたのが当時3900円のプリフィクスコースだった。アミューズ、前菜、スープ、メーン、デザート、飲み物。しかも一皿一皿はかなりのボリュームだ。単に量が多いだけでなく、キャビアやトリュフなどの高級素材も思い切って使う。その太っ腹な内容はインターネットがまだ発達していない時代でも、口コミで広がった。

その人気は1年先まで予約でいっぱいとなるほど。その後、2002年には、すぐ近くに移転して30席に拡大。「それからもずっと満席を続けられてきたのは、本当にありがたいこと。今年は移転して12年目になるんですが、そろそろ先のことを考えて、改装したんです」。

今まで店の中央にあった大テーブルを半分にカットして並べ、10席のカウンターにした。テーブル席とカウンター席がはっきり分かれ、広々と見える。席数は10減った。

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