「日経レストランONLINE」は、「日経レストラン」の休刊に伴い、3月末日をもって更新を休止することになりました。長らくご支援を賜りました皆様に厚く御礼を申し上げます。

犬養裕美子の冒険するレストラン

独立6年内で銀座へ移転 期間を決め、新ステージに駆け上がる

「レンゲ」

2015年8月18日
「レンゲ」

コースの肉料理、茨木産鳩のから揚げ。2人で1羽とボリュームがある

2015年6月、東京・銀座7丁目に中国料理「レンゲ」が移転オープン。「最初の店から6年以内に移転する」と西岡英俊オーナーシェフの宣言通り、新宿三丁目の9坪の店から、見事、20坪あるオープンキッチンのレストランへランクアップした。「単純に、家賃の更新が3年ごとだったので、ここで2回更新はないなと思って」と、西岡氏は決断した。

最初の店はカウンター9席、3席の小さなテーブルが1卓。厨房は半畳ほどと、家庭の台所よりもコンパクトな環境で、上海ガニやフカヒレ、アワビなどの高級素材に、すっぽんラーメンやフランス産ハトの料理を出していた。スナックの居抜き物件で、扉は閉ざされ、外からは店内の様子が分からない。何より値段やメニューすら出していないのだから、フリーの客が入る可能性はない。ところが、個性的な中国料理が雑誌やインターネットで評判を呼び、あっという間に予約で埋まる店になった。

忙しいなか、物件を探すのもたいへんだったのでは?「実はそれほどでもありません。その方面に詳しそうなお客様に『移転をしたい、何かいい物件があれば教えてください』と事あるごとに伝えていましたから」と西岡氏。銀座の物件は常連客からの情報だった。

銀座で新築、ガラス張りの明るい空間が気に入って即決。「料理は自分1人で、サービスが2人。今までと変わらない体制で21席です。ただ、満席にすると調理が間に合わないので、当面は5組を上限に予約を受けています」(西岡氏)。

以前はアラカルトで客単価1万3000円だった。銀座ではおまかせコース1本、13~14品で1万5000円に絞った。量を抑え、キャビアやフカヒレ、アワビを必ずどこかに使っていろいろ味わえる。最後の麺飯モノで、満腹感も得られる。

次のページへ