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「マチュリテ」

2015年11月17日
「マチュリテ」

メーンの「鴨胸肉のポワレ キヌアと季節の野菜」は、ボリュームがしっかり

本連載の2010年12月号で取り上げた東京・八丁堀のフランス料理店「レトノ」が、開業5年目にして、店から徒歩2分のところに、2店目となるフランス料理店「マチュリテ」をオープンした。新店はおまかせコースが5500円(税別)。にぎやかなビストロに対して、落ち着いたレストランという位置づけだ。

「おかげさまで、『レトノ』は毎晩満席です。お客様をお断りすることも珍しくないほどになりました。せっかく来ていただいたお客様を断るのは心苦しい。また、『レトノ』のカジュアルさを好むお客様が、ときには落ち着いた雰囲気で食事をされたい機会もあります。その受け皿が必要だと思っていて、物件が出るのを待っていたんです」とオーナーシェフの和田倫行氏は言う。2店間では、お客の案内だけでなく、スタッフも物資も行き来する。

シェフには、和田氏が副料理長を務めていたストリングスホテル東京インターコンチネンタル時代の先輩である小橋潔氏を迎えた。「ビストロでフレンチを知った方に、やはりきちんとしたフランス料理の良さを伝えたいと思ってきました」(和田氏)。

小橋氏もそこに心を動かされて、シェフを引き受けた。「周りには、そのままホテルにいたほうがいいんじゃない? と言われて。自分でもそう思う」と笑う。50歳を過ぎて独立するには負担が大きい。気心の知れている和田氏となら組めると決断した。「一から十まで自分で料理を作るのは久しぶり。体力的にも、このタイミングがギリギリでしたね」と小橋氏。

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