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犬養裕美子の冒険するレストラン

私鉄沿線での店づくりは 「近所に欲しい」が成功のカギ

「カンティーナ カーリカ・リ」

2016年1月12日
「カンティーナ カーリカ・リ」

手前の「ピチアリオーネ」(600円)は、シンプルなトマトソースで手打ちパスタの食感が楽しめる。奥が「トリッパとギアラとカブのグラタン」(1200円)で、野菜を組み合わせた料理も人気がある。

2015年9月30日、東京・目黒の都立大学駅の高架下がリニューアル。カフェや精肉店など、全7店が一斉にオープンした。注目を集めたのが、隣の学芸大学駅から徒歩2分で、予約が取れない人気店「オステリアバル リ・カーリカ」の2号店「カンティーナ カーリカ・リ」だ。

前評判通り、オープン直後から平日、週末に関係なく、開店時間の17~19時までに36席が満席になる。「おかげさまで、毎日フル回転です」と言うのは代表の堤亮輔氏。東京の自由が丘や駒沢などのイタリア料理店でシェフを務め、13年2月に3人で学芸大学駅にて店をスタートさせた。「24席の小さな店ですが、食事だけ、ワイン1杯だけ、グループでにぎやかに、カップルでデートに。とにかくいろいろな人がいらっしゃる」と堤代表は話す。

コースではなく、アラカルトで好きなものを好きなだけ。特に肉料理はボリュームがあり、おいしいと評判になった。その使い勝手の良さは「近所に欲しい店」の典型だ。ただ、悩みは、せっかく来てくれたお客をお断りしなければいけないほど繁盛していたこと。「2店目はまだ早いという意見もありましたが、隣駅ならいいかな、と」(堤代表)。

最近の傾向は「はやったら2店目は早めに」「私鉄沿線の繁盛店の2号店は同じ駅か隣駅」。スタッフの行き来が楽で、お客も隣駅なら足を伸ばすことも厭わない。人も物資も、移動の負担がないことが鉄則だ。

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