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犬養裕美子の冒険するレストラン

パリの"カリスマ肉職人"による 精肉店を併設したレストラン

「ユーゴ デノワイエ 恵比寿店」

2016年2月9日
「ユーゴ デノワイエ 恵比寿店」

1階はカウンターで食事ができるうえ、肉や加工品を購入できる

1998年4月、パリ14区にオープンした精肉店「ユーゴ デノワイエ」。2013年には16区に2号店、そして15年11月に東京・恵比寿に海外初進出を果たした。長い長い食肉文化を受け継ぐフランスで、ユーゴ・デノワイエ氏が肉職人として脚光を浴びるのは、自ら築き上げた肉の「哲学」による。「肉職人の仕事は牧場から料理まで」という徹底した管理。その根底には自然を敬うという信条が貫かれている。彼は環境、家畜、生産者、精肉店の仕事、すべてに注意を払う。目指すは「自然な肉」だ。

デノワイエ氏を最初に認めたのが、“パリの良心”と称されるミシュラン三ツ星レストラン「ランブロワジー」のベルナール・パコー氏だったことも、評価の裏付けになった。

牛は少なくとも1頭当たり1ヘクタールの天然の牧草地で放牧される。牛に与える穀物は生産者自らが栽培し、水は肉の味に影響のある塩素を含まない湧き水を使う……。こうした数々の細かい規定をクリアして育てられた牛が、デノワイエ氏のカット技術と熟成を経て、レストランや消費者に届けられる。販売する際、熟成の仕上がりや適した料理など細かい情報を提供することで、牛肉のおいしさを啓蒙している。

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