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調理の基礎技術

イカに切り込みを入れる

2005年11月15日

スルメイカの表面に切り込みを入れる

1、胴を縦に、表側を上にしてまな板の上に置く。包丁の刃を外に向けてやや寝かせ、斜めに2~3mm間隔で、厚さの3分の1を目安に切り込みを入れる。右上の端から左下に向けて切るとよい。

2、1の切り込みと直角に交差するように、右下の端から包丁の切っ先で格子状に押し切りにする。この時は、刃を立てた状態で切り込む。

短冊に切って湯引いたもの。加熱すると裏側の皮が縮んで丸まり、きれいな切り込みが入る。

モンゴウイカを蛇腹にする

拍子木に切って湯引いたもの。両側から切り込みを入れてあるため、丸まらず、切り目が開いてまっすぐな状態になる。

1、モンゴウイカは、まな板の上に胴を縦にして置く。イカの右端の縁に平行に、縦に3分の2の深さまで2~3mm間隔でまっすぐに切り込みを入れる。

2、裏返して、表側の切り込みと45度の角度になるように、右上の端から等間隔に3分の2の深さに切り込みを入れる。

Q 皮をむいたのに、イカが硬いのですが……

イカの皮をむいて料理したのに、まだゴムのように硬くておいしくありません。どうしたら、軟らかくて食べやすいイカに仕上がりますか。

A イカの薄皮は取り切れません。しっかり切り込みを入れることが大切

イカの表面は、いく層もの皮で覆われていて、いったいどこまでが皮なのか、実ははっきりとはわからないのだそうです。つまり、私たちが皮だと思っている赤茶色をした皮の部分をはがしても、まだその下にもいく層もの皮が残っているのです。それぞれの皮は硬く、繊維は方向もバラバラ。だから、普通に皮をむいただけではよく噛み切れず、ゴムを噛んでいるように感じてしまうのです。

食べやすくするには、皮の繊維をすべて断ってしまうように、しっかりと切れ込みを入れるのがコツ。写真のように、鹿の子や蛇腹のきれいな切り込みを入れれれば、見た目にもおいしさが増すことになります。

スルメイカの表面に切り込みを入れる

イカに蛇腹に切り込みを入れる時には、片方の切り込みは包丁の刃をやや寝かせて長く切り込み、もう一方は刃を立てて切り込みを入れます。一方の切り込みを長くすることにより、加熱した時にその切り口が反り返り、きれいな模様になります。

モンゴウイカを蛇腹にする

モンゴウイカのように、肉厚で繊維がしっかりしたイカは、表面に切り込みを入れただけではまだ硬くて食べにくいので、裏からも切り込みを入れます。ただし、表と裏に同じ方向で切り込みを入れると、バラバラになってしまうので要注意。表と裏の切り込みの方向を変え、思い切りよく3分の2くらいの深さまでしっかりと切り込みましょう。


文=藤生久夫
撮影協力(包丁提供):マサヒロ(TEL : 0575-21-2100)