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調理の基礎技術

和包丁に挑戦しよう!

2005年11月29日

和包丁は、ちょっと面倒だけれど、いいところもイッパイ!!


和包丁には、出刃、小出刃、薄刃、柳刃など、用途によっていろいろな種類がありますが、共通しているのは「片刃」であること。万能包丁や洋包丁は両面に刃がありますが、和包丁は片面にしか刃がなく、刃先の角度が鋭いのです。このため、和包丁だと、素材を切るのに無理な力がかからず、切り口がなめらかできれいに仕上ります。

初めて和包丁を1本買うのであれば、柳の葉の形をした、先の尖った刃の長い「柳刃包丁」がおすすめです。普通、この包丁は刃の長さを生かして刺身を引くのに使いますが、魚をさばく「出刃包丁」や野菜を切るのに使う「薄刃包丁」の良さも兼ね備えています。刃元の部分を使えば大根などの皮をむいたり、薄く切ったりできますし、鋭い切っ先を使えば、イカの細造りや糸造りなどの細かい仕事も楽にできます。

サイズは、刃の長さが6寸(18cm)からありますが、できれば9寸(27cm)の長さのものにチャレンジしてみましょう。この寸法の柳刃包丁を初めて手にすると、切っ先が鋭く、刃の長さが万能包丁(16~18cmほど)よりもかなり長いため、恐い感じがしますが、使い続けているとその良さが実感できるようになるはずです。

ただし注意したいのは、和包丁は、切れ味がよい反面、硬くて刃がもろく、刃こぼれしやすいこと。また、ステンレスではなく鋼なので、錆びやすい傾向にもあります。手入れ方法は製品によっても違うので、購入時にお店の人にアドバイスしてもらうとよいでしょう。

刺身を引いてみよう(カツオのサクを使って)。

1. カツオのサクは、皮目を上に、尾を左にして、まな板の手前に。包丁は人差し指を峰に添えて持ち、切っ先は上へ向けて刃元をカツオに当てる

2. 包丁を手前に引きながら、切っ先で弧を描く感じに切りすすめる。余分な力を入れず、包丁の重さを利用するのがコツ


3. 包丁を手前に引き寄せつつ、切っ先を下げながら手首のスナップを利かせて滑らかに切る

4. 刃先がまな板近くになったら、切っ先を立てて切り離す


こんなシーンにも。

[大根の薄切り]刃元近くを使って。片刃で刃が薄いので、とてもきれいな切り口になります

[イカの細造り]鋭い切っ先を使えば、きれいな細造りができます


文=藤生久夫
撮影協力(包丁提供):マサヒロ(TEL : 0575-21-2100)