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調理の基礎技術

焼き魚や煮魚の切れ目

2006年2月7日

Q. 焼き魚や煮魚の「×」はなに?

丸ごと一尾を焼いたり煮たりした魚に見かける「×」印のような切り込み、あれにはどういう意味があるのですか

A. 火の通りがよくなるなどたくさんのメリット。

「×」印は、一尾の魚以外にも、比較的大きな切り身の魚にもつけますが、あれにはとってもたいせつな意味があるのです。焼き魚にしても煮魚にしても、素材に火を通す場合には、できるだけ同じ時間に均一になることが望ましい。ところが、丸ごと一尾の魚や大きな切り身の場合には、腹の近くは身が厚く、尾のほうは薄いため、なかなか同時にというわけにはいきません。そこで、火の通りにくい身の厚い部分に、あの×印の切り込みを入れることにより、火の通りをよくさせるのです。同時に、調理時間を短縮できます。そのほかにも、あの切り込みは、余分な脂やくさみを外に出す役目ももっています。さらに、煮魚の場合には、煮汁をしみこみやすくするなど、とても意味のあるバッテンなのです。

文=藤生久夫
撮影協力(包丁提供):マサヒロ (TEL : 0575-21-2100)