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調理の基礎技術

数の子の塩の抜き方

2006年12月19日

Q 数の子の塩がうまく抜けません。

御節三種の一つ、数の子を作りたくて、塩を抜き、だしに浸けました。ところが、塩がよく抜けてなくて、塩からくなってしまいました。水に浸ける時間が短かったのでしょうか。

A 真水ではなく薄い塩水で。1日1回交換して3日間かける。

数の子には、干したものと塩漬けしたものの2種類ありますが、現在市販されている数の子は大半が塩漬けです。塩漬けの数の子を調理するには、まず下処理の塩抜きが欠かせません。この塩抜きがよくできないと、だしの旨みをたっぷりと含んだおいしい数の子に仕立てることはできません。塩抜きはしたけれど、塩がよく抜けなかったということはよくあることです。塩抜きをしたら、ちょっと端を欠いて食べてみると、塩が抜けたかどうかわかります。

塩抜きがうまくいかなかったのは、真水に浸けたからではありませんか。数の子の場合、卵一粒一粒の塩分が強いので、水に浸けても簡単には抜けません。浸透圧の差を小さくしないといけないのです。つまり、数の子の塩抜きは、薄い塩水でないとうまく塩を抜くことができないのです。薄い塩水に浸けたら、1日に1回新しい薄い塩水に交換しましょう。3日間ほど繰り返えすと、塩分が抜けているはずです。もし、まだ塩分が抜けていない場合には、様子をみながら、さらに、塩水に浸ける必要があります。ただし、あまり水に浸けすぎてしまうと、数の子特有の食感がなくなってしまうので注意してください。

薄い塩水に浸ける

浸けた後は皮がむきやすくなっている


文=藤生久夫
撮影協力(包丁提供):マサヒロ(TEL : 0575-21-2100)