飲食店としてのCSR
昨年は食品偽装や産地偽装など、良くないニュースが後を絶たない状況で非常に残念です。消費者は食品に対して非常に敏感になっています。
昨秋からの金融危機による景気後退により、飲食店の集客はとても厳しい状況です。消費者の志向は低価格にシフトしています。飲食店としてもコストを削減し、仕入れ等も価格の見直しを行っています。その中で食材の質は後回し、安く仕入れれば良いという考え方をたまに聞きますが、それでは今の消費者が意識している食の安心・安全と逆をいってしまいます。
飲食店としての競争力とは何なのか。業態性、商品、接客サービスだけでなく、これからはCSR(企業の社会的責任)が求められてくると思います。その要素としては、食品の安心・安全への飲食店としての取り組み、環境問題に対する取り組みなどが挙げられると思います。
外食トレーサビリティーを推進して、産地を明記したメニューをよく見かけると思います。だけど、その通りの食材を使用しているかどうかという点では、消費者から100%の信頼を得られていないのも事実としてあるようです。昨今の偽装問題によって疑い深くなっていることもありますが、提供する料理に関して完全に生産履歴まで追うことはできません。飲食店の店主のモラルに信頼を置くしかないように感じます。
当たり前のことですが、飲食店としてのCSRとは、食の安心・安全をしっかり守り、消費者に伝えること。食品と向き合うことが消費者に信頼と安心感を与えるようになってきました。
飲食店から消費者に教えること。
これからは、このことが一つの飲食店としての競合力の向上になることと思います。
実際、新鮮な食材で作られた料理は美味しいです。大量に在庫を抱えないで手間もかかるけど新鮮な食材をより使用することなど、少しの努力が大事なのです。
日本の食料自給率の問題が最近クローズアップされてきています。現在の食料自給率は39%です。今後数年後には後進国の人口増加や地球温暖化による食糧不足は確実と言われています。地方では地産地消(地域生産地域消費)を推奨して、地元の農業従事者を応援しようという動きも出てきています。
このようなことを意識しながらできることから飲食店として取り組むことが求められていると思います。
実際は食材原価が高騰して如何に原価を下げるかという議論が先行し、このような話はきれいごとのように捉える方もいると思いますが、消費者は価値見合った価格を払うという意識が依然より高くなったと思います。飲食店として価格で勝負するだけの時代ではなくなってきました。
余談ですが、先日、出張で飛行機を利用している際に流れたアナウンスですが、お客様が機内に持ち込む荷物を2つから1つに減らすだけで、飛行中に排出するCO2がかなり削減できるそうです。このとき思ったことは地球温暖化問題1つとっても、個人個人の小さな意識が変わって初めてできることだということ。誰でも出来ることだけど、意識がまだまだ足りないだけなのだと感じました。モラルの問題ですよね。
飲食店として今からでも出来ること、CSRを意識した経営に心がけてください。そのような飲食店が増えればきっと偽装問題などなくなるでしょう。
利益重視でなかなかゆとりがない飲食店が多いはずです。それくらい飲食店を取り巻く環境が昨今厳しいですから。消費者の信頼獲得こそが最良の競争力になると思っています。
2009年4月13日|Posted by 小島 由光
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