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編集部のマルチスコープ

オクラの花の味、ご存知ですか?

こんにちは。副編集長の大谷です。先日、神奈川県・三浦半島の畑まで野菜の収穫に行ってきました。

日経レストランONLINEで「野菜を巡るホントウの話」を連載中の農業コンサルタント、コスモファームの中村敏樹さんが、苗の植え付けから収穫までをひと通り体験できる野菜生活塾を主宰しています。連載のご縁で、私も参加させていただいているのです。

青空の下、ナスや青唐辛子、枝豆、ミニ人参、フェンネル、グリーンゼブラ(青トマト)などをどっさり収穫してきましたが、畑の楽しさって、こうした出来上がった野菜を収穫することだけじゃないんですね。

同行した中村さん、そして、メンバーである新横浜のフランス料理店「HANZOYA」の仕入れ担当・山川さん、青果納品業者「八百辰」の社員・宮田さんに教えてもらったのですが、実は、市場や店頭に並ぶことのない野菜の花や葉、雑草の中にも、美味しく食べられるものがたくさんあるんです。今回も、そうした意外な食材との出合いがたくさん待ち受けていました。

例えば、オクラの花って、ご覧になったことはありますか? 白い花びらが美しい柔らかいイメージの花ですが、実はこれエディブルフラワー(食べられる花)で、花びらを口に含むとお馴染みのオクラと同様、ネバネバした食感なんです。サラダに散らすと彩りや食感に変化が出て面白そうだな思いました。

意外にしっかり甘くて驚いたのは、フェンネルの花。もちろんフェンネル特有の風味もしっかりあり、これまた、サラダなどに入れると、見た目に可愛いいだけでなく、味のアクセントにもなりそうです。

カボチャの花は、ズッキーニの花に似たフワッと軟らかい大きな花びらが特徴で、「中にイカとホタテのすり身を詰めて、天ぷらにしても美味しいですよ」とは山川さん。山川さんは多くの人が見過ごしている花や葉の活用法に詳しくて、トマトの葉を刻んでトマトソースに入れるとコクが出ることも教えてくれました。「美味しくないトマトでも、それだけで簡単にグレードアップさせることができる」んだそうです。

こうした多くの発見の中でも、ワタクシ的に一番のヒットだったのは、スベリヒユ。赤紫色の茎に長円形の小さな葉がたくさん付いた雑草ですが、「ゆでるとヌメリが出て、おひたしにすると美味しいよ。亜鉛が抱負に含まれていて特に女性にはいいそうだよ」と宮田さん。それを聞いて、たくさん摘んで帰り、モリモリいただきました。

いやぁ、畑って面白い! それから1週間は面倒くさがりやの私でもさすがに意欲が湧き、いろんな料理に挑戦したくらいですから、プロの料理人さんなら、畑に行けば様々なインスピレーションを得て、私たちが思いもよらぬ形で様々なメニューに生かせることでしょう。多くの料理人さんにとっては今さら釈迦に説法かもしれませんが、まだの方がいたら、畑体験はぜひお薦めします。

2009年7月22日|Posted by 日経レストラン編集