大戸屋の野望
日経レストランの太田です。私が20代の頃、つまり1990年代ですが、「大戸屋」に頻繁に通っていました。当時池袋にあった三越百貨店の横の路地を入ったところの店です。
先日、大戸屋の三森久実会長をインタビューした際、そこが大戸屋の創業店だと教えてもらいました。当時の大戸屋は、店の数も少なく、今ほどは認知されていませんでしたが、栄養バランスのよい料理を低価格で食べられる定食屋は、あまりなかったので、若いお客で繁盛していました。
ご飯を小サイズに変更すると、数十円割引されたり、ひじきご飯に変更すると、数十円アップするという料金システムは、その日の気分や体調で内容を変えられて、かつ節約にもなるので便利でした。納豆やひじきの煮物といった、安価で豊富なサイドメニューも今日はいつもより多く食べたいというときに、よく利用しました。こういうお客の細かなニーズに対応しているところが、大戸屋の人気の理由だと思います。
その大戸屋の現在の店舗は、全国に約250店。主要な駅の近くなどで、よく見かけるようになりました。前述の理由が多くのお客に支持されたからでしょう。ここ数年、大戸屋は、海外への出店を加速させています。すでに、タイや台湾などに約60店を展開。日本と同じメニューを同じ味付けで提供しているのが特徴です。海外では、和食がブームで、大戸屋も地元のお客でにぎわっているそうです。大戸屋が作り上げた定食屋のモデルは、アジア地域でも支持されているのです。
三森会長は、アジア地域で100店に拡大し、いち早く大戸屋ブランドを確立することを目標に設定しています。そして、インタビューでは、その先に描いている野望とも言えるビジネスプランについて語ってくれました。国内市場は縮小する一方です。大戸屋の取り組みは、日本の外食企業がこれから海外で成功するための参考になると思います。
三森会長のインタビューの詳細は、5月1日に発行する本誌5月号のコラム「我思う」をご覧ください。
2012年4月19日|Posted by 日経レストラン編集
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