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編集部のマルチスコープ

店のブランド力で求人、集客の力が決まる

日経レストランの太田憲一郎です。以前の本ブログで「町で出合った『休業』の張り紙」のことをご紹介しました。通勤途中で見かけたある飲食店の張り紙は、学生アルバイトが就職活動を始めたために臨時休業せざるを得ないことを知らせていました。

その後、同じ店の前を通りかかったところ、張り紙の内容が「閉店のお知らせ」に代わっていました。新たな学生アルバイトを採用できなかったのでしょう。あっけない幕切れに、店の前でしばらく呆然としてしまいました。

飲食店の人手不足は本当に深刻です。今年6月に本誌が実施した飲食店経営者に対するアンケート調査でも、昨年に増して採用が難しくなっていることがはっきりと数字に表れていました(詳細は2014年8月号に掲載予定)。

そんな中でもカフェ業態は求人に対する応募が比較的多いと聞きます。他の業態の飲食店に比べて時給が高いわけではありません。それでもカフェで働きたい人が多いのは、業態のイメージによる部分が大きいと私は考えます。

カフェと言えば、センスのよいユニフォームや明るくて清潔な店内、デザインされたロゴマーク、スタッフの生き生きした表情や話し方などが思い浮かびます。こういった要素が店の印象をよくし、お客の中にいるスタッフ予備軍をここで働きたいという気持ちにさせるのだと思います。

こうした視覚的な要素や言葉をうまく使って店の魅力を表現するには「ブランディング」の発想が大事になります。

ブランディングとは、お客やスタッフなど店に関わる人とのあらゆる接点を通して、店の魅力や価値を発信していくことです。

お客との接点は、さきほど挙げた要素以外にも、店に置くショップカードやチラシ、メニューブックやウェブサイトなどがあります。これらを通して、写真や色の使い方、書体、言葉遣いなど細部まで徹底的にこだわり、店の魅力や価値を表現することがブランディングでは重要になります。

カフェにかぎらず、「センスが良い」とか「カッコイイ」といったよい印象をもたれる店は、こうしたブランディングがうまくできているのだと思います。

これまで、家電メーカーやアパレルメーカーなどがブランディングに積極的に取り組んできました。飲食店でも、ブランディングの重要性を認識し、いち早く取り組んだところが、求人や集客で優位に立ち、生き残ることができるのだと思います。

日経レストランでは、飲食店向けにブランディングの考え方を解説する「ブランド戦略セミナー 飲食店編 第2期」を2014年8月28日(木)、9月18日(木)、10月2日(木)の3回に分けて開催します。

求人や集客に悩んでいる方は、この機会にブランディングの考え方に触れてみてはいかがでしょうか。

2014年7月17日|Posted by 日経レストラン編集