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編集部のマルチスコープ

今からのコスト削減で消費税率10%に備えよ

こんにちは。日経レストラン編集部の太田憲一郎です。本誌が毎年実施している「飲食店景気調査」の結果を2014年8月号に掲載しました(参考記事)。

全国の飲食店経営者300人以上を対象とするこの調査には、毎年、差し迫った経営課題がはっきりと浮かび上がります。2014年は「売り上げ好調でも利益を出しにくい」という現状が明らかになりました。

アベノミクスの影響で消費が活発化し、売り上げを伸ばした店が増える一方で、食材の高騰や人件費の増加といった要因で、利益を出しにくくなっているのです。

コスト増で利益を出しにくくなっている以上、無駄なコストを削ることが今後の重要課題となります。今は、売り上げが増加傾向にあるのでまだ良いのですが、2015年10月に消費税率が10%に引き上げられた場合、消費が後退することが予想されます。生き残るためには、今からコスト削減に取り組むべきでしょう。

今年のアンケート調査では、店の照明をLEDに切り替えて、光熱費の削減に成功したという経営者が何人かいました。コンビニなどでも導入する店舗が増えているので、営業時間が長い店や店舗面積が広い店などでは効果が高いはずです。

もう一つ、今回の調査では「Facebook」や「Twitter」などのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を活用する店が増えていることも分かりました。無料で使えるSNSでお客とのコミュニケーションを深めて来店を促すことができれば、その分、有料の広告利用を減らすことができ、コスト削減につながります。

また、勤務体制やシフトそのものを見直して、人件費の削減に成功した店もありました。

例えば、ドリンクバーを設置して、ドリンクはお客が自分で作るという仕組みに切り替える店が出てきています。人手不足対策と人件費などの抑制を両立できる対策として、少人数でオペレーションできる工夫も今後は不可欠になると思います。

店のブランド力を高めることも、集客や採用に要するコストの抑制に効果があります。店のブランド力を磨くことで、地域での認知度が高まり、お客から選ばれる店になり、あの店で働きたいと思われるようになります。その結果、販促費を抑えても、集客できるようになり、求人広告を繰り返し掲載しなくても応募者を集めることができます。

店のブランドを確立することは、一時しのぎで人を減らしたり、広告を減らしたりする方法とは違って、問題を根本的に解決し、経営を改善する対策になると思います。

日経レストランでは、ブランド力を高めたい飲食店向けに「ブランド戦略セミナー」を開催します。15年の消費税率アップに備えるためにも、ぜひ受講してみてはいかがでしょうか。

2014年8月21日|Posted by 日経レストラン編集