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編集部のマルチスコープ

「野菜たっぷりメニュー」から感じたコンセプトの大事さ

こんにちは、日経レストラン編集部の宮坂です。

最近は、ファストフード店で野菜を多く使った健康志向のメニューを見かけることが多くなりました。吉野家の「ベジ丼」は、八宝菜風に味付けをした野菜を白飯の上に載せています。アークランドサービスの「かつや」が5月から期間限定メニューとして投入していた「しゃきしゃき野菜のチキンカツ丼」は、チキンカツ丼の上に刻んだ大根や水菜などを載せてしょうゆ味のさっぱりした商品にまとめていました。

ハンバーガーでも、野菜を練り込んだパテを使った「マクドナルド」の「ベジタブルチキンバーガー」が登場。「モスバーガー」では5月19日から、通常の肉の代わりに大豆由来のタンパク質で作った「ソイパティ」を選べるようになり、夏季限定でバンズの代わりに野菜を使った商品も投入しています。

私も年齢的には、ファストフード店で野菜豊富なメニューが選べるようになるのは基本的に大歓迎ですが、相次いで投入された商品の中には、しっくり来るものもあれば、「健康ブーム」に載ってにわか作りで投入したのではないかと感じるものもあります。

やはり、各ブランドが長年積み上げてきたイメージに載っている商品は、すんなりと商品の味を楽しめますが、ブランドイメージに合わない商品は「薄味になっているだけで、どこか物足りない」「野菜ばかりでパサパサする」といった印象が先に立ってしまいます。

消費者は外食の回数を減らし、たまの外食では多少高くても満足できるものを食べたいという意識を強めています。ファストフード店でも、数多くの飲食店の中からその店を選んで、特定の商品を食べてもらうためには、その店のコンセプトや商品を投入する意味などをもっと詳しく伝えていくことが必要になっているように感じます。

まもなく発売予定の書籍『飲食店完全バイブル 売れまくるメニューブックの作り方』の内容に、思い当たるところがありました。本書では、メニューブックのデザインを考える前に、まず店のコンセプトを固めることがまず大事だと説いています。(1)誰の、(2)どんな利用動機に対して、(3)何を、(4)どのような方法で提供するかという4つの項目がしっかり一体感を持った店になっていなければ、いくらきれいなメニューブックを作っても、お客の心はつかめないというわけです。

「野菜たっぷりメニュー」も個人店のメニューブックも、お客の心をつかむための基本は同じであるように思います。

2015年6月18日|Posted by 日経レストラン編集