「日経レストランONLINE」は、「日経レストラン」の休刊に伴い、3月末日をもって更新を休止することになりました。長らくご支援を賜りました皆様に厚く御礼を申し上げます。

編集部のマルチスコープ

マクドナルドという“巨象”は踊るか?

ご愛読ありがとうございます。日経レストラン編集長の戸田顕司です。

日経レストラン7月号で、再生を図る日本マクドナルドの注目人事として話題になっている下平篤雄・日本マクドナルドホールディングス副社長にインタビューしました。創業者である藤田田氏の時代に入社、2009年に日本マクドナルドのフランチャイズチェーン運営会社に出向、この3月に呼び戻された人物です。

私自身は04~07年まで「日経ビジネス」の外食業界担当記者として、日本マクドナルドを取材していました。ちょうど「マック(アップル)からマック(マクドナルド)へ」で話題になった原田泳幸氏が就任したタイミング。「日経パソコン」から「日経ビジネス」の外食担当へと異動した私は、親近感を抱いた記憶があります。

異物混入トラブルで揺れる日本マクドナルドですが、私の担当時もトラブルはありました。東京都内の加盟店によるハンバーガーやマックシェイクに賞味期限切れの材料を使用したり、サラダやヨーグルトは調理日時を改ざんしたりという不正の疑いです。問題の発覚を受け、原田会長はすぐに月~金まで5日間、決まった時間を記者会見に当てるという対応を打ち出しました。当然、私はその週は毎日、通うことになりました。

最初の2日間ほどは多くの記者が会見場に詰めかけましたが、ニュースの“鮮度が落ちる”につれ、次第に減っていきました。私はチャンスとばかりに、他社の記者全員が帰った後に日本マクドナルドの経営について取材したものです。

今回は当時と比べ、事態はより深刻です。危機管理のあり方にしても、後手に回っている感が否めません。また、異物混入トラブルはきっかけにすぎず、日本マクドナルドを取り巻く環境が以前の成長期とは大きく変わっており、ビジネスモデルの再構築が問われています。

久々に再会した下平副社長は1時間たっぷり、これからの日本マクドナルドのあり方について語ってくれました。詳細は本誌をご覧いただくとして、本社に戻る決断について尋ねたところ、下平副社長は「自分を育ててくれましたから。スポーツ選手が『自分の存在そのものです』と回答する感覚がよく分かります」ときっぱり。自身に課せられた責任を強く感じているようでした。

世間の外食業界に対するイメージ形成において、日本マクドナルドの影響は大きいものがあります。それだけに、今後の動向にも注目していきたいと考えています。

さて、日経レストランの新刊『飲食店完全バイブル 売れまくるメニューブックの作り方』が好評発売中です。6月下旬には、ネット書店の「Amazon(アマゾン)」で、マーケティング・セールス部門、サービス・小売部門、商品開発部門、そして外食産業部門で1位になるというヒットぶりです(Amazonのページ)。すでにご購入いただいた方、誠にありがとうございます。まだと言う方は、ぜひお買い求めください。最後になりましたが、執筆いただいた河野祐司氏と笠岡はじめ氏に感謝を申し上げます。

日経レストランでは、今後もお役に立てる情報を発信していきます。何卒よろしくお願い申し上げます。

2015年7月2日|Posted by 日経レストラン編集