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編集部のマルチスコープ

お客の気持ちを忘れない店になる

こんにちは。日経レストラン編集部の宮坂です。

そろそろ、2015年を振り返ったり、16年のことを考えたりする時期になりました。

先日、来年の飲食業界について伺っていた取材先の方から、ある業態に注目しているというお話を伺いました。既に都内では2~3店ほど登場している業態でしたので、思わず「そうした業態は、あまり口に合わないので、毎日通いたいとは思いませんが」とこぼしてしまいました。

すると、それを聞いた取材先の方はきっぱりこう言いました。

「流行をつかむには、20~30代の女性の意見を意識して聞くことが大事。あなたのような40~50代の『オジサン』は、そういうネガティブな意見を言うことが多いんです。そういう世代の意見は参考にしないようにしています」

確かに私のような年齢になると、できるだけそうならないようにと意識していても、自分なりの価値感がいつの間にか、出来上がっているものです。取材の中でも、「魅力的な飲食店を見つけるのは、若い女性客である」というお話をしばしば伺います。

先のやり取りをした後に改めて考えてみると、20~30代女性の意見をしっかり聞くということは、売り上げの中心になると想定している客層を明確に意識するということだと思い至りました。実は、このことは、どんな飲食店でも当てはまることです。

店側が「自分のこだわりの料理はこれだ」と押し付けるだけでは、お客はなかなか集まりません。今のお客はどんな料理や提供方法を好むのか、高くアンテナを張って情報を集め、自分のこだわりを少しずつ時代に合わせて変化させなければ、独善的な店になるだけです。

一時の成功体験に固執しすぎていてはお客は離れてしまいます。自分の価値感だけに頼らず、周囲の雰囲気を感じることを忘れないようにしたいものです。

2015年11月12日|Posted by 日経レストラン編集