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編集部のマルチスコープ

居酒屋流の発想を取り入れた肉バル

こんにちは、日経レストランONLINEの宮坂です。

“居酒屋の神様”宇野隆史社長率いる楽コーポレーション(東京・世田谷)が、3月9日に東京・吉祥寺で新店舗「2918(ニクジュウハチ)」をオープンしました。その名の通り、北海道の十勝ハーブ牛を一頭買いして、ステーキや煮込みなどとして提供するという、肉専門の業態。ここ数年続く肉ブームの中、楽コーポレーションがどんな業態に仕上げたのか興味深く、先日のレセプションに伺ってみました。

メニューをざっと見渡して印象に残ったのは、こうした牛肉がメーンの専門店業態としては商品価格が全体に安めという点でした。例えば、赤身のおいしさがよく伝わる「十勝ハーブ牛のカルパッチョ」は700円。そのほかのフードメニューも一部で1000円を超えるものの、大半のメニューは数百円台。ドリンクはエビスビールの生をグラス1杯300円で提供し、ワインは1Lのデカンタ(2000円)まで用意しています。

料理で印象的だったのは、ランプ肉のステーキに添えられたパクチーのソース。一口ごとに口の中がリフレッシュされるような新鮮な味わいでした。また、牛すじ肉を使った肉じゃがは熱々の状態でカスエラ(素焼きの皿)に盛って、半熟卵とガーリックトースト風のバゲットを添えて提供するなど、ワインのつまみを意識した工夫がされていました。

「2918」は、最寄り駅から数分ほどの住宅街の角地1階という、「楽」にしては意外なほど好立地にあります。一見すると普通におしゃれな店の一つという印象ですが、メニューの価格構成や味付けなどは「よく食べ、よく飲む」という飲み会好きのお客にしっかり応えようという工夫がいくつもあり、「楽」らしい意気込みが伝わってきました。

居酒屋流の発想とバル業態をうまく融合させた「2918」が、既に相当な激戦区となっている肉業態の中でどこまでお客を集めることができるのか、注目したい1店であると感じました。

2016年3月10日|Posted by 日経レストラン編集