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編集部のマルチスコープ

お土産で集客につなげる

ご愛読ありがとうございます。日経BP社 食ビジネスシニアリサーチャーの戸田顕司です。

先日、飲食店関係者と会食をしていたときに、インターネットなどを利用した広告費の話になりました。広告にお金をかけるよりも、食材の原価を上げたほうが顧客満足度は高まることは分かっていても、集客を考えるとなかなか広告をやめる決断は下せません。

一方で、競争が激しくなり、集客が厳しくなると、さらに広告費をかけることになってしまう。その分、値上げするというわけにはいきませんから、結局は食材の原価を抑えるようになる――。すると、味に敏感なファンが離れていってしまう。まさに悪循環です。

同じような悩みを抱えている飲食店経営者は少なくないでしょう。この問題を解消するアイデアの1つが、東京・原宿のフランス料理店「KEISUKE MATSUSHIMA Tokyo」で実施しているお土産です。松嶋啓介オーナーシェフ曰く、「お土産は、料理に関する知識と、『南仏の香りのするマシュマロ』」とのこと。

お見送りの際にお土産を用意すること、お客に感謝の意を示し、再来店を促すという意味合いがありますが、効用はそれだけではありません。来店客が周りに配ることによって、それを食べて「KEISUKE MATSUSHIMA Tokyo」に興味を持った人が新規客として足を運ぶというわけです。

常連客づくりにも新規客獲得にもつながる手段として、とても興味深い方法だと思いました。

2016年3月31日|Posted by 日経レストラン編集