リカーライセンスとは

New Yorkというこの街は、交通渋滞もさることながら、政治、レストランビジネス、その他もろもろ、とにかく事がうまく進まない街である。唯一この街でスピードがあるのは、恋愛という名の「出逢い」だけじゃなかろうか(笑)。

まぁ、冗談はさておき。でね、レストランや居酒屋で大きな売り上げを占めるのは、食事とお酒(アルコール)のはずなんだけど、そのアルコールを提供するのでさえ、「リカーライセンス」と呼ばれる権利を取得し、その上で地域住民の許可を得なければならない。具体的には、地域住民への署名運動(100名前後の署名集めが目安)→コミュニティボード(月1回開催)を経て、アルコール販売の認可が下りるかが決まるんだ。

ちなみに、リカーライセンスを取得し、実際に販売許可を得るまでの手順も州や都市により様々で、NY市内でもエリアによってさえ違うありさまだ。

NYの夜景

もうねぇ、とにかくやたらうるさいんだわ。はっきり言って、これからレストランをNew Yorkで起業しようとする人は、お酒の販売を前提にしない経営計画を立てた方がいいかもしれないぐらいだよ。

おいらの友達で既にNew Yorkで居酒屋を経営していて、未だアルコール販売の許可が下りず、苦戦している人たちもいる。不動産業者と契約してから、地域住民の許可を得るので、認可が下りなかったからと言って、出店に掛かる費用や家賃、その他弁護士費用も帰ってこない。

そのリカーライセンスには2種類あって、ワイン・ビール等のアルコール度数の低いお酒のみ出せる「ソフトリカーライセンス」と、全てのアルコールを提供できる「ハードリカーライセンス」だ。まぁ、はっきり言ってハードリカーを取得するのは至難の業。度数の高いアルコールを販売すると、酔っぱらいの犯罪が増えるということらしいんだけどね。

そのリカーライセンスは、一から申請していると時間が掛かって仕方がないので、ライセンス(特にハードリカーは)をレストランを手放すオーナーから有償で譲渡してもらう場合がほとんど。ニュージャージー州の知人はハードリカーのライセンスを10万ドルで買ったそうだ。

日本から進出したレストランオーナーたちから見ると、「なんでお酒出すのに許可を得たり、ライセンスを買わなくてはいけないんだ!」とアニマル浜口顔負けの勢いで怒りたくなることだろう。おいらもそう思う。

ちなみに、おいらはハードリカーのライセンスをタダで取得できた。おいらが3月末に店を出す予定の物件はこの間まで、New Yorkの有名レストラン「ジャンジョルジュ」のナンバー2に相当するシェフが独立したレストランだった。予約が取れないレストランで有名だったけど、事業パートナーともめて店を手放したんだ。

NYのこの地域では、リカーライセンスは販売許可を得た、まさにその場所でしか使えないから、店を急いで手放さざる得なかったオーナーが無料で譲ってくれたんだ。あとは地域住民から承認を得なければいけないけど、その根回しも済んでいる。3月の中旬くらいにはアルコール販売の許可が下りているはずだ。

2007年2月20日|Posted by ヒミ* オカジマ

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