twitterで出没予告、NYストリートの新しい顔“フードトラック”(後編)
去年の夏、5つも新しいフードトラックが相次いでスタートしたので注目され、テレビや雑誌などでも取り上げられるようになって、さらに注目度が高まっている。従来のストリートフードは屋台中心だったが、こちらは文字通りトラックで営業するところが今風。商品も、薄いトンカツのようなシュニッツエルからグルメデザートまで、目新しくどこかおしゃれなものが多い。

マンハッタンの繁華街で営業する「ビストロ・トラック」
その中の一つ、「ビストロ・トラック」は、モロッコ料理にヒントを得たラムソーセージ入りオリジナルサンドイッチやハンバーガー、ベルジャンフライ(ベルギー風フライドポテト)などを販売している。モロッコのカサブランカ出身のオーナー、ヤシール・ラウリさんは、「まだストリートフードにない食べ物で、自分ならランチにいくら払うかと考えてメニューを考案した」と言う。人気メニューのサンドイッチは7ドル50セント。日替わりスペシャルは10ドル。「レストランで同じようなクオリティのサンドイッチを注文すると、チップやタックスも入って最終的には15ドルくらいになるよ」。

「ビストロ・トラック」のオーナー、ヤシール・ラウリさん
フードトラックを始めたのは、やはり家賃がネックだったから。マンハッタンでレストランを構えると月の家賃が1万ドルくらいはザラにかかる。一方、フル装備のフードトラックは5万~8万ドル掛かるが、家賃の代わりに掛かるパーキング料金は1か月600ドルで済む。
大変なのはスペースが限られているので材料を置く場所の確保が難しいこと。レストランのように食器洗い機がないので不便。レストラン以上に客足が天気に左右される。長い行列ができたときなどはオペレーションがスムーズに行かないと、お客を逃してしまうこと--などだという。
8カ月以内にはマンハッタンにレストランを構える計画だというラウリさんは、「これまで8年くらいレストランでウエイターやマネジャーとして働いてきたが、レストランと比べてフードトラックでの仕事量は倍になった」と語ってくれた。それでも、レストランをオープンしてもフードトラックは続けるという。
「ビストロ・トラック」は毎日定位置で営業しているのでtwitterは必要ないかと思ったが、今日のお薦めを知らせるのに便利だし、顧客とのコミュニケーションには欠かせないツールだという。「これまでに食べたことがないような、最高のサンドイッチを作ってくれ」というリクエストが来たり、「サンドイッチにフライドポテトが入ってなかった(サンドイッチにはフライドポテトもはさんである)」というブーイングが来たりするそうだ。IPhoneを使って、メールやフリーダイヤルでのオーダーも受け付けている。

一押しメニューのメルゲーズ(スパイシーなラム肉ソーセージ)入りサンドイッチ(7.5ドル)とベルジャンフライ(2.5ドル)

ボリュームたっぷり、日替わりスペシャルのラムチョップ(10ドル)
2010年2月15日|Posted by 手代木 麻生(フリーライター)
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