「ペッパーランチ事件」の怖さ
先週、トンデモない事件が発覚しました。ステーキ店「ペッパーランチ」大阪心斎橋店の店長と友人のアルバイトが、閉店間際に来店した女性客に睡眠薬を飲ませたうえ、拉致、監禁、暴行を加え、財布からお金まで盗んでしまったというものです。16日から17日にかけてテレビのニュースでも放映していましたから、ご存知の方も多いと思います。
「ペッパーランチ」は、現在急速に店舗を拡大中で、本部であるペッパーフードサービスも昨年9月に東証マザーズに上場したばかり。本部も晴天のへきれきだったことでしょう。
店長は、かつてペッパーフードの社員として働き、心斎橋店の委託経営者となっていました。いわば身内が引き起こした事件だったわけで、記者会見でお詫びをしていた一瀬邦夫社長の悲痛な表情が心に残っています。
責められるのは、本人たちであり、本部も監督責任を問われて仕方がないと思いますが、気になったのは、この事件の「風評被害」です。ブログ等でこの件について書き込みをしている人たちの発言を見ると、「夜は怖くて、店に入れなくなった」という声がそこかしこにありましたし、編集部の女性陣も、「ちょっと怖いね」とささやいていました。
近年、「おひとりさま」と呼ばれる、女性の一人客が増え、一つの市場を作りつつあるだけに、余計に影響が大きいかもしれません。今週に入ってからは、さほど騒がれていないのが幸いですが、事件の続報が出てくると、またぞろ騒ぎになる可能性も十分にあります。
飲食店は「安心して入れる場所」という信頼感があるからこそ、成り立っています。こうした事件が続くようだと、その信頼感も崩れかねません。こうなると、ことは「ペッパーランチ」だけの問題ではなくなってきます。
以前、宅配ピザの社長と話をしていて、こんな話を聞きました。「宅配ビジネスは、信頼感のビジネスです。いくら店名を名乗るとはいえ、赤の他人が訪問しても簡単に家のドアを開けてもらえる。だからこそ、信頼を失わないよう、宅配スタッフの服装や接客にはとても気を使う」と。店も同じことですよね。外食産業は信頼感を生み出しながら成長してきたとも言えます。
簡単に起きる事件ではないとは思いますが、こうしたことが二度と起こらないことを望みます。
2007年5月23日|Posted by 遠山 敏之
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