「蒸し料理」が来ています

最近、蒸し料理を売り物にする店が人気です。

6月に東京・表参道に開店した「(畑)ハレノヒ 表参道店」(これでマエハタケ・ハレノヒと読みます)は、野菜の蒸し鍋「ムシケン」が看板メニューの店。60席と決して大きくはありませんが、「ムシケン」は1日に60食の注文があり、店は2週間先まで予約が取れないほど。月商は800万円にもなります。

「ムシケン」は、「蒸して健康!」の意味で、セイロに盛り込んだ野菜をスープで蒸し、ソースにつけて食べるという料理。シンプルなだけに、野菜はすべて有機農法で栽培したものを厳選し、新種の野菜や地方野菜なども積極的に取り入れています。味付けにもバリエーションをつけ、スープは和風とブイヨンの2種から選び、ソースもバーニャカウダ、ポン酢など10種類の中から1人1種を選ぶようになっています。表参道という立地からかお客の9割は20~30代の女性。既に中目黒と大崎にも支店ができています。

「100店100業態」を企業コンセプトに、様々な業態を展開しているダイヤモンドダイニングも、7月にセイロ蒸し専門店の「蒸し屋清郎」を開店しています。こちらは特注の四角いセイロに肉や魚介類、野菜を入れて蒸し上げる形。もともと他の高級業態で蒸し料理を提供したところ、メタボが気になる中高年のお客を中心に反応がよく、専門店を出すことを決めたとか。

セイロで提供することで高級感があり、接待に使いやすいことも中高年に受けた理由のようです。こちらも、つけ汁には気を使い、ポン酢では肉の味が消されてしまうと、鶏ガラと鰹をベースにした、ちょっとしっかりめのつけ汁を用意しています。

野菜をたくさんとれて、ヘルシーな料理というと鍋が定番ですが、鍋はどうしても「寒い季節の料理」というイメージが強く、夏場はなかなか注文が入りにくいという欠点があります。その点、蒸し料理は、目新しさのせいかお客の先入観が少なく、温かい季節でも注文が入るようです。事前仕込みをしておけば、現場調理の手間がかからないというのも利点です。「ヘルシー志向」や「野菜人気」が言われて久しいですが、メインになりえる商品で、なかなかヒットらしいヒットは出ていませんでした。蒸し料理は、「ヘルシーで野菜が取れる料理」として、主役になれる可能性を秘めているように思います。

忘年会シーズンがすぐそこに来ました。宴会メニューの新しいバリエーションに「蒸し料理」を取り入れてみてはいかがでしょう?

2008年11月5日|Posted by 遠山 敏之

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