東京都が受動喫煙防止ガイドラインを改定

幅広い分煙対策が可能な内容に

2011年11月22日

東京都の受動喫煙防止ガイドラインが改定された。受動喫煙対策の中身を限定する文言から、より幅広い対応策が可能な表現になった。飲食店にとっては、それぞれの実情に合わせた分煙策が取りやすくなったといえる。

東京都が受動喫煙防止ガイドラインを改定

受動喫煙防止ガイドラインを改定した東京都。

東京都が受動喫煙防止ガイドラインを改定した。改定前と比較して、表現の一部が変更され、分煙に関してより幅広い対応が可能な内容になっている。

改定前は分煙の方法を「空間分煙」にほぼ限定していたのに対し、改正されたガイドラインでは方法を限定しておらず、分煙に関してより選択の幅が広がったことが分かる。また「公共の場所は、原則として全面禁煙とすべき」としつつも、「施設の種類、態様や利用者のニーズ等に応じて、喫煙可能区域を設定することができる」と記され、より施設や店舗の事情に合わせた分煙が可能な表現となっている。都の保健政策部 健康推進課の担当者は「ガイドラインの内容は基本的に以前のものを踏襲しつつ、情勢に合わせて表現等を一部変更しました」と事情を述べた。

ガイドライン改正の背景の一つと考えられるのは、2010年2月に出された東京都の「『飲食店の受動喫煙防止対策検討会』まとめ」と題された報告書だ。報告書によれば「飲食店は業種や規模、業態が多様であり、店舗の構造や経営上の課題から、ただちに受動喫煙防止に取り組むことが困難な例も多々ある」との認識から、「飲食店の受動喫煙防止対策を進めるため、対策の必要性や取組み事例をわかりやすく伝える等の普及啓発施策を積極的に行う必要がある」と記載があるほか、「対策推進のための方策として、利用者が禁煙・分煙の店を選びやすくするため、店頭表示の促進を図ることも有効」とされている。

実際に、都ではガイドラインの制定に加え、受動喫煙防止対策の研修会を2003年から実施している。幅広い業種を対象に様々な研修会があるなかで、飲食店経営者向けの研修会も多く開催されており、分煙に関する考え方やノウハウを伝える努力を続けている。都の担当者は「現在、都では条例等で“規制”をするという方法で受動喫煙対策を行う予定はありません。むしろ、研修会等を通じて意識を高めたり、実際にどのような方法で分煙を行えばよいのかを伝えることに主眼を置いています」と、その方針を説明する。

近年、自治体が公表する条例案やガイドラインでは、飲食店等の意見を受けて、実情に合わせた一定の配慮を行うケースが見られる。兵庫県で今年11年6月に公表された受動喫煙防止対策検討委員会の報告書では、全ての飲食店に対し禁煙義務が課せられる内容であったが、11月8日に発表された受動喫煙防止条例骨子案(※現在パブリックコメントを実施中)では、客席面積が75m2以下の小規模飲食店に限り、「喫煙可能」という旨の店頭表示を条件に、暫定的に店舗内での喫煙を認める内容に変更された。

(関連記事)兵庫県が「受動喫煙防止条例」の骨子案を発表

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