
○月×日 午後
大切なのは情報公開
先日、食物アレルギーについて専門家と話す機会があった。
中小飲食店の望ましい食物アレルギーへの対策として提案されたのが、事前に「食べられないものがありますか?」とお客様に聞くこと。一部の飲食店ではやっていることだが、そのためには、使用食材について、正確に把握する必要がある。ただ、それができる店は多くないだろう。
次善の策として教えてもらったのが、命にかかわるアナフィラキシー・ショックを起こしやすい「そば」と「落花生」だけでも、使っていることをメニューブックに記載すること。この2つは、加工食品には表示が義務付けられているから、簡単に把握できる。
実は、アレルギーについては分かっていないことも多く、さらに当事者が食物アレルギーに気が付いていないことさえ、よくある話だ。
それでも、アレルギー物質について一番詳しいのはお客様ご自身。食べる食べないの判断は、お客様自身にお任せするしかない。その判断材料をどれだけ多く提供できるか──。それが飲食店にできる最大限の「誠意」だと思う。
これだけは押さえたい! 今回のポイント
(1)アレルギー対策は時代の要請
→ 食品衛生法で加工食品については、「卵」や「乳(牛乳)」「小麦」「そば」「落花生」など5品目について表示義務が、「牛肉」「オレンジ」など20品目については可能な限り表示することが求められている。飲食店に表示義務はないが、社会的責任として、お客様からの問い合わせに対応できる体制を整えている大手チェーンは多い。なお、法律で定められた25品目は、アレルギーの発生確率や重要度から選ばれているが、25品目以外にも、アレルギー物質になる可能性がある食材は数多く存在する
(2)ミスに注意
→ お客様に取り除くように言われた食材が、誤って混入したままになり、それをそのまま食べてしまうことでトラブルになる場合が多い。使用食材の確認は丁寧に行うことが大切だ
取材協力=外食相談研究会
略称、外相研(がいそうけん)。2000年10月にスタートした外食チェーンのお客様相談窓口担当者のネットワーク。消費者へのより良い対応を目指し、クレーム対応事例の共有化などを進めている。現在、参加企業は31社(総店舗数は約2万店)、理事長は宮本健吾氏(ロッテリアお客様相談センター所長)
※この記事は日経レストラン2007年11月号「クレーム担当者の奮闘日記」を再掲載したものです。
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