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クレーム担当者の奮闘日記

考える接客がスタッフを変える

クレームを恐れてマニュアルに縛られるな

2010年4月15日

イラスト=蛭子 能収

○月×日午前
老夫婦から
感謝の手紙

年配の夫婦があるハンバーガーチェーンの店に来て、新メニューの「○○バーガー」と「××バーガー」のどちらを注文するか、カウンターの前で相談していた。

この夫婦は新メニューを両方とも食べてみたいと思っていたが、年配であることもあり、ハンバーガーを1人1個食べれば満腹になってしまう。「ハンバーガーを手でちぎって、半分ずつにして食べようか」と話していると、アルバイトのスタッフ、Aさんが「それぞれ半分に切り分けて、お出ししましょうか」と申し出て、2種類のハンバーガーを半分ずつに切り分けて提供した。

後日、そのAさんが働いている時間帯に偶然、この夫婦が訪ねてきた。Aさんはこの夫婦に「私は○○バーガーのほうが好きなんですけど、お二人はどちらがおいしかったですか?」と笑顔で話しかけた。

しばらくして、Aさんの接客に感動した夫婦から本社あてに丁寧な感謝の手紙が届き、この話を知った多くのスタッフが、Aさんのようなスタッフがいることを誇らしく思ったそうだ。

一般的にチェーンでは、マニュアルに書いてある以外のことをお客に求められても、その要求に応じる必要はない。ところが、このチェーンではマニュアルに書いてなくても、可能な限りお客の要望に応える努力をしようという方針に転換していた。つまり、イレギュラーな要望に「原則ノー」だったのを「原則イエス」に切り替えた結果、Aさんのような人が“生まれた”わけだ。

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