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魚を巡るホントウの話

国産の天然物は ほとんど入手不可能なウナギ(後編)

2010年6月7日

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(前編のつづき)

日本養鰻漁業協同組合連合会によると、中国からの輸入量は2001年までの数年間で急激に増加したが、同年の約10万tをピークに徐々に減少し、2007年は約6万t。1999年の稚魚の豊漁で価格の大暴落が起き、日本、中国共に養殖業者の転廃業が相次いだためだ。2005年には中国産の冷凍ウナギの蒲焼きから、日本では使用禁止の合成抗菌剤マラカイトグリーンが検出され、さらに2007年の餃子事件もあって、最近は同じ中国食材ということで日本の消費者に敬遠されていると聞く。同協会では以前より中国の業者団体と会議を持ち、養殖ウナギの品質向上、安全性の保持のための協力を申し出ているという。

マアナゴ

マアナゴ

アナゴの仲間は日本周辺に30種ほどおり、一般的にアナゴと呼ばれているものはマアナゴのことだ。

マアナゴはウナギよりも脂肪分が少なく、淡白な味わいで、寿司ダネ、天ぷら、蒲焼き、煮物、蒸し物などに使われる。特に江戸前寿司には欠かせない食材で、かつて寿司店では中サイズ以下の細めが好まれ、市場では大きなサイズの方が安価だった。しかし、最近は大サイズが見直されるようになり、売り値が上がってきた。

坂本 一男

水産学博士。水産物市場改善協会・おさかな普及センター資料館館長。魚のエキスパートを育てる日本おさかなマイスター協会の講師

文=芦部 洋子