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食の未来は大丈夫か?

「食料自給率」ではなく「食料自給力」を重視すべきだ(後編)

2008年3月26日

キーパーソン・インタビュー/横川 竟
聞き手=加藤秀雄

横川 竟(よこかわ・きわむ)
株式会社すかいらーく代表取締役社長兼最高経営責任者

1937年長野県生まれ。58年長野県諏訪中学校卒業、62年ことぶき食品(すかいらーくの前身)設立、取締役就任。80年ジョナサン代表取締役社長、97年すかいらーく代表取締役会長、2003年最高顧問に退き、同年日本フードサービス協会会長に就任。06年すかいらーく代表取締役会長兼最高経営責任者として、経営の一線に復帰。07年代表取締役社長兼最高経営責任者。外食業界屈指の論客として知られる。

遺伝子組み換えは
なぜ反対かをもっと議論をすべき

● 農産物の遺伝子組み換えについてのお考えをお聞かせください。

横川 竟氏

横川:今、遺伝子組み換えを否定しているのは、日本とヨーロッパだけです。なぜ否定しているのか。安全に問題があるのか、単に研究が遅れていて、米国に制せられるのがいやで否定しているのかを、よく考えないといけない。フランスは、この分野の研究で米国に負けているので、とりあえずは反対しないと、食料をすべて米国に押さえられてしまうからだめだというスタンスですが、日本の遺伝子研究をしている人たちと話をした時、同じことを言っていました。また、この分野に詳しい専門家の方と話をした時には、「遺伝子組み換えで強い作物が出来ると、他の植物を滅ぼしかねないという問題がある」とお聞きしました。魚でもあるじゃないですか。外来種が国内の在来の魚に悪影響を与えるというのが。

● ブラックバスのような問題ですね。

横川:それと同じようなことになる恐れがある、ということなのです。人類ではなく、自然界に問題があるかもしれないから、というのが専門家の意見でした。今、遺伝子組み換え作物に反対している人とは理由が異なるのですね。

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