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食の未来は大丈夫か?

「老衰」へ向かう日本の農業

2008年5月1日

文=田中 栄、馬渡 晃

高齢化で農家の廃業が加速する

世界的に「食」の需要が拡大している中、日本はこれまでのように輸入だけに頼れないことが見えてきた。だが、本来、日本の「食」を賄うべき農業の実態は、恐ろしい状態にある。

下のグラフを見ていただきたい。2005年の「農林業センサス」を基にした農業従事者の年齢構成である。日常、主に農業に従事している「基幹的農業労働者」を見ると、もっとも多いのは70歳以上で、全体のほぼ 4割。60代も3割おり、60歳以上が全体の7割を占めている。一方、30代以下は、わずか5%。50歳未満に広げても、13%でしかない。

農業の働き手の7割は60歳以上 農家は減り、耕作放棄地が増える

■ 農業従事者の年齢構成

農業従事者の年齢構成

主に自営の農業に従事する「基幹的農業従事者」の場合。
「2005年農林業センサス」より

■ 農家数や耕地面積の推移

農家数や耕地面積の推移

「農林業センサス」より
「販売農家」とは、経営耕地面積30a以上または農産物販売金額が年間50万円以上の農家。「主業農家」とは、農家所得の50%以上が農業所得で、1年間に60日以上農業に従事している65歳未満の働き手がいる。「耕作放棄地」とは、所有している耕地のうち、過去1年以上作付けせず、この数年内に作付けする考えのない耕地。

年齢平均はなんと 64.2歳。もちろん、日頃サラリーマンをしながら、土日だけ農業をする兼業農家の働き手は、ここには入っていないが、日本の農業が、高齢者の労働力に頼っている現状が如実に分かる。

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