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食の未来は大丈夫か?

日本の専有海面の広さは世界6位、漁民保護から漁業振興へ転換を

2008年6月10日

キーパーソン・インタビュー/五十嵐 勇二
聞き手=加藤 秀雄

五十嵐 勇二(いがらし・ゆうじ)
マルハニチロホールディングス代表取締役社長

1942年神奈川県出身、65年東京大学法学部卒業、同年日本興業銀行(現みずほコーポレート銀行)入行、93年同行取締役、96年同行常務取締役。2000年マルハ代表取締役専務就任、02年同社代表取締役社長就任。07年マルハフループ本社とニチロの経営統合に伴い、マルハニチロホールディングス代表取締役社長就任。

● 漁獲資源の奪い合いで、日本が「買い負ける」場面が増えていると言われてますが、実際のところどうなのでしょうか。

五十嵐 勇二氏

五十嵐 まず資源の状況がどうかと考えると、世界の漁獲資源供給量は年間で1億5000万t弱です。これはほとんど伸びていません。養殖は、順調に増えていますが、食用海水魚だけ見ると、ほとんど横バイです。養殖は今後もますます盛んになって供給量が増えることが期待できますが、供給量全体で見ると、そう大きな伸びは期待できません。まあ少々は増えても、これが倍になるようなことは考えられない。

● とすると、問題は需要の方ですね。

五十嵐 そうなんです。欧米を中心に魚の需要が急速に増えている。資源の問題より、こちらの方が重要です。例えば白身魚が欧米では大人気です。だから世界的には相当足りなくなっています。すり身の原料となるスケソウダラなんかは典型ですよね。

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