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クレーム・トラブル

女性スタッフへのセクハラ対策は?

まずは訴えた側、訴えられた側の話をきちんと聞く

2006年12月18日

今の時代、気を付けなければならない課題の一つがセクハラ(セクシャルハラスメント)だ。セクハラとは、相手を不快にさせる性的な言動や振る舞いのこと。男性は軽いコミュニケーションのつもりでも、女性はセクハラと深刻に受け止めることも珍しくない。

実際、どこまでがセクハラかの判断は難しいところ。とはいえ、店長が「付き合ってくれたら、時給を上げてあげる」とアルバイトの女性に迫る職権乱用の例は、もちろんセクハラになる。「単に触っただけでも、まずセクハラと見なされる」と専門家。そして、訴えが裁判で認められれば、揖害賠償を払わざるを得ないのが実状だ。

では、上記のような場合、店長個人の責任なのか、あるいは会社の責任となるのだろうか。「仕事上の指導と称してセクハラ行為を行ったとするなら、会社も責任を問われることになる」というのが専門家の回答だ。

仮に女性が過剰反応している場合でも、気のせいなどと、すぐに否定してはダメだ。訴えがあったら、セクハラを感じたという事実を肯定的に聞くことが重要だ。アルバイトの女性は地元採用が多く、否定的な対応をすると、「あの店ではセクハラがまかり通っている」という悪い噂になりかねない。

次に、加害者とされた側の話も聞くこと。この場合も、頭から疑ってかかってはいけない。「悪意はなくても、セクハラと受け取られることもある」ことを話し、注意を促すのだ。理解が得られたら、被害を訴えてきた女性に「本人に注意した」と伝える。デリケートな問題だけに、双方を傷つけない配慮が必要である。

両方の話を聞いた上で問題があると判断した場合は、厳しく対処しなければならない。米国では、パートの年配女性が、「ミニスカートを制服として着用を強制されたのはセクハラ」と訴え、勝訴した事例がある。日本でも、男女雇用機会均等法に、セクハラの防止義務を課す条文が加えられた。

今や企業にとって、セクハラ対策の整備は不可欠。職場に女性の多い飲食店では特に、セクハラについてきちんと理解し、具体的な防止策を検討しておきたい。

(日経レストラン編集部)