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クレーム・トラブル

店内でお客同士がケンカしたら?

まずは当事者同士の席を離す。基本は「ケンカ両成敗」

2007年1月15日

飲食店で、お客同士の小競り合いが深刻な傷害事件に発展したケースが新聞紙上を賑わせることがあるが、事件として表面化するケースは氷山の一角に過ぎない。実際には程度の差こそあれ、飲食店でのお客同士のケンカはかなり頻繁に発生している。

特に、小規模な店では「隣のグループ客が騒いでうるさい」「飲み物をこぼされて服が汚れた」など、「狭さ」を原因とするケンカが起こりやすいので、注意が必要だ。また、酔った男性客が別のグループの女性客をからかってトラブルになるというのも、よくあるパターン。

とはいえ、ケンカの原因の大半はごく些細なこと。口論にとどまっている段階で店側が間に入り、きちんと対処すれば、ほとんどの騒ぎは大きなトラブルに発展する前に収まることが多い。

仲裁の方法として効果的なのは、当事者同士を引き離すこと。例えば、「狭さ」が原因の場合は「店内が狭いためにご迷惑をおかけしております。申し訳ありませんが、あちらのテーブルをご用意しましたので移っていただけますか」と声をかけ、片方に席を移動してもらえば、角を立てずに当事者を引き離すことができる。ごく簡単なことだが、実際はこうするだけで、多くの場合、ケンカをやめるという。

これでも収まらない場合は、当事者に退店してもらうことになるが、この時に注意すべきなのは、「店側が白黒を決めつけない」こと。「どちらか悪い方」だけを退店させようとすれば、火に油を注ぐだけ。「ケンカ両成敗」の考え方を貫くことが肝要だ。

口論がエスカレートし、暴力沙汰に発展しそうな場合は、ほかのお客の安全を確保するためにも、早めに警察に通報する必要がある。ただし、その前には「警察に連絡致しますが、よろしいですか?」と当事者に声をかけ、了解をとろう。これだけでも、あっさりと矛を収める人が意外に多いようだ。

ケンカへの対処はオーナーか店長など、その時に店にいる責任者が当たるようにしたい。ケガをする可能性もある危険な仕事なので、アルバイトに対応させるのは厳禁だ。

対応は、最初から最後まで「毅然とした態度」と「早めの行動」を心掛け、「店内でのトラブルは断固として許さない」という店側の大方針をきちんと示そう。及び腰で取り組めば、収まるものも収まらなくなるばかりか、ほかのお客や従業員に必要以上の不安を与えてしまう。

トラブルを最小限に抑えるためには

  • 店側がケンカの原因に白黒をつけてはいけない
  • 退店させる場合は当事者全員を(「ケンカ両成敗」が大原則)
  • 暴力沙汰になりかけたら、躊躇せずに通報を
  • アルバイトスタッフには対応させない。オーナーか店長が対処
  • 当事者と同じグループのお客に仲裁を頼む

ケンカ仲裁に効果がある一言

  • 「店内が狭いためご迷惑をおかけしています。代わりのお席をご用意致します」
  • 「警察に連絡をしますが、よろしいでしょうか?」

(日経レストラン編集部)