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経営

儲けの効率を表す投資収益率

開業費を何年で回収できるか測る数値

2006年5月29日

投資収益率とは、開業時に使った費用を利益で賄った場合、何年で回収できるかを示す数値。投資回収率や投資利益率または英文でROIと呼ぶこともある。そのビジネスの儲けの効率性を最もよく表すことのできる指標で、通常は開業費を一年間の営業利益で割って算出する。

例えば、開業費が4000万円で、年間の営業利益が800万円の場合、投資収益率は20%となる。回収期間は5年で、いわゆる5年で元をとる形だ。業態の陳腐化が早くなっている昨今は、投資回収期間を3年に設定する例も出ているが、その場合、投資収益率は33%以上なければならないことになる。

投資収益率を上げれば、収益力が強化される。そのためには、開業費を少なくするか、営業利益を上げるかである。逆に考えると、率が低ければ、分母である開業費が必要以上に多い、もしくは営業利益が投資額に見合っていないということになる。

このため、投資収益率は、収益性を測る指標となる一方で、事業シミュレーションの時にも、よく使われる。開業費4000万円の場合、5年で回収するなら800万円の利益が必要。営業利益率を10%と仮定すると、年間の売上高は8000万円が必要となる。

もし同じ売り上げのまま、回収期間を3年に短縮するには、より多い営業利益が必要になる。回収期間3年は投資収益率33%だから、開業費4000万円×33%で年間1320万円の営業利益がなければならない。逆に売上高や営業利益を大きくすることが難しければ、開業費を抑えることが大切になる。営業利益800万円なら2400万円が限界ということだ。

投資収益率と似た経営指標に、経営資本営業利益率がある。経営活動に使用している投下財産が、その活動によってどれだけの利益を上げたかをみるもので、投資収益率と比べ、会社全体の収益力をみるのに適した指標だ。中小企業庁の「中小企業の経営指標」平成15年度版によると、飲食店の平均は11.7%で、他のサービス業より、高めだが、数年前より徐々に下降。収益力が低下していることを示している。

(日経レストラン編集部)