「日経レストランONLINE」は、「日経レストラン」の休刊に伴い、3月末日をもって更新を休止することになりました。長らくご支援を賜りました皆様に厚く御礼を申し上げます。

経営

卸業者との価格交渉のコツは?

綿密な情報収集で理論武装してから交渉に臨む

2006年10月30日

仕入れ値が下がれば、利幅が増え、収益力向上に直結する。または、仕入れ値が落ちた分を値段に反映させ、価格競争に打ち勝つこともできる。いずれにせよ、仕入れの巧拙が店の繁栄を左右することは間違いない。しかし、やみくもに値段を下げろと迫るのは賢明ではない。

まずは、情報収集することが大切だ。基本は、生鮮食材(肉類、魚介類、野菜類)の相場価格の把握。新聞に毎日掲載される相場価格を読めば、現在の仕入れ価格と比較して高いかどうか推測がつく。

次に、他の卸業者の価格情報集めだ。知り合いの飲食店経営者から、仕入れ価格を聞いてみる。ツテがなければ、その地域の卸業者に直接問い合わせればいい。生鮮品なら、産地や等級、形状などを指定し、サンプル納品を依頼する。無償提供してくれる業者もあるが、その程度はきちんと支払った方が、後々良好な関係が築ける。

その他の食材についても、メーカーや規格、取引数量を指定し、見積もりを取る。複数の業者に見積もりを依頼し、交渉材料にしてみよう。

ただし、他の業者が少し安いからと、性急に業者を替えるのは禁物だ。新規の取引先欲しさに、一時しのぎの卸価格を出し、取引が始まると値上げをしたり、サンプルより品質の低いものを納品する例もあるからだ。また、頻繁な配送や、小口の発注には応じず、ケース単位の取引を要求されることもある。やはり、実績がある現在の業者は無難。価格交渉に応じてくれれば、引き続き取引するのに越したことはない。

交渉が難しくても、すぐにすべての仕入れを切り替えることは考えものだ。同じ食材でも、複数の業者から仕入れると、双方に適度の競争意識が芽生え、価格も努力して提案してくる可能性がある。ただし、露骨に競合業者のことを口にして、駆け引きめいた印象を与えるのは、かえってマイナスだ。さり気なく、チラッと匂わせるというのが上手なやり方。

食材ごとに最も有利な仕入れ先を選定するのも一案だ。発注の手間や管理の煩雑さはあっても、専門業者の方が安く入手できるメリットがある。

(日経レストラン編集部)