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経営

FC加盟を検討する際の注意点は?

加盟店を訪問し、本部の説明の“ウラ”をきちんと取る

2007年3月19日

フランチャイズチェーン(FC)選びの第一歩は、加盟を希望する店舗に直接足を運んでの視察から始まる。その際には最低でも、1.店舗のクレンリネス、2.社員とP/Aの服装の清潔状態、3.従業員の接客態度、の3点を厳しくチェックすることだ。

仮にその店が繁盛していたとしても、この3点でお客として不快感を感じるようならFC加盟は見合わせるべき。というのも、本部の経営姿勢や指導能力がこの点に如実に現れるからだ。飲食業を手がけるのが初めてであれば、特に指導態勢のしっかりしたチェーンを選ばねばならない。

店舗を視察した後、加盟説明会などで最初に確認すべきポイントは契約内容。具体的にはまず、金銭面や経営指標に関する数字を吟味する。チェックすべき項目は、大きく分けると、1.加盟金・保証金などの初期投資額、2.ロイヤルティー、3.収支モデルの3点。

加盟金・保証金については、低額だからといって安心してはいけない。開業準備手数料、内装準備工事費用、販促費用、設備機材資金、看板取付費、研修費など、別項目で多額の費用が発生することもあるからだ。開業に際して必要となるコストについては、詳しく確認しておかねばならない。こうした初期投資額が低く設定されている場合、ロイヤルティーが高額になっている例もあるため、注意が必要だ。

ロイヤルティーに関しては、売り上げ歩合方式、定額方式、利益分配方式などさまざまな設定方法がある。飲食業界の場合、売り上げ歩合か定額が一般的で、その折衷型のようなタイプもみられる。売り上げ歩合方式は、業績が予想以上によかった場合は支払額が多くなる短所はあるが、苦戦した際には支払額を抑えられる。一方、定額方式だと、高い売り上げを達成できたときには利益額も多くなるが、伸び悩んだ場合でも一定の支払額が生じるため、利益確保が難しくなる。

収益性のチェックに際しては、来客数の推移の想定値とその根拠、黒字化するまでの想定期間、店舗全体の平均売上高と利益額の3つのポイントについて特に詳しく確認する方がよい。

その上で、既存の加盟店を紹介してもらい、実際に訪問して本部の話と実際の数字に大きな食い違いがないか教えてもらうとよい。加盟店を紹介できない、もしくは紹介に二の足を踏むようなチェーンなら、加盟を見合わせるべきだ。

次に、本部の支援態勢や経営指導力を確かめる。チェックすべき項目は、開店時の販促方法、開店前後の本部の支援態勢(教育・研修を含む)、その後のフォロー・指導態勢、売り上げの報告方法等の管理手法などだ。

FCに加盟したからといって、楽に商売ができると思ったら大間違い。飲食業のFCは厳しく、安易な気持ちで加盟すると痛い目に遭う。売り上げ不振でも、大手コンビニエンスストア本部のように、「売上最低保障」まで契約書に載せることはほとんどなく、原則として資金面で加盟店を救済はしない。店舗経営は、あくまでも“自己責任”であることを肝に銘じておくべきだ。

FCビジネスは、本部の支援がある分、制約も当然多い。通常、価格やメニュー、営業時間の変更、独自の販促などを自由にできない。また、契約期間の途中で脱退しようとすれば、違約金が発生する。それだけに、チェックは念入りにすべきだ。本部の経営理念、業態・商品の将来性、加盟店舗数と解約店舗数、不採算店舗数と黒字店舗数なども確認した上で、慎重に判断したい。

(日経レストラン編集部)