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調理・メニュー

メニュー改訂したい。見直しの方法は?

2005年12月26日

まずはメニュー数の見直しから。地域性にも配慮

開業から間もない店舗がメニューの見直しを行う際、メニューの入れ替えを考える前に、実行しておきたい作業がある。メニュー数の再検討だ。

開業時は、何が売れるのか読みづらい上、作り手の思いが先行して「あれもこれも」と欲張ってメニュー数が膨らみがち。その結果、ピーク時にバラバラの注文が入って調理が乱れ、提供時間が遅れることが多い。

オーナーが1人で厨房を切り盛りする店の場合、対応可能なフードメニューの数は40種類が目安と言われている。写真入りの大判メニューブックで、品数が多いという印象をお客に与えるチェーン居酒屋やファミリーレストランでも、フードメニューは60~80品程度だ。

どのメニューを落とすかの選択では、基本的にはABC分析で死に筋にランクされたメニューは削除する。具体的には、累積売上高で8~9割のBランクのうち、売れ筋と食材の共有が少ないメニュー。そして、累積売上高9割以降のCランクの全品だ。

もちろん、死に筋商品の中には「もっと売れる」と感じているメニューがあるはずだ。それを残したい場合には、1.価格は適切だったか、2.分かりやすいメニュー名だったか、3.味や盛り付けなどの完成度は高かったか、4.お薦めをしていたか―といった観点で検証を行い、改善を行ってから再エントリーさせる。改善の方向性を探るには、お客に感想を尋ねるのが近道。その際、アンケートに答えてもらうよりも、その料理を注文しているお客に話し掛け、率直な意見を求めよう。

新メニューの導入では、前菜やメイン料理、デザートといったメニュー分野別の数も客層に合わせて調整する。悩んだら、同じような客単価、客層の競合店を視察し、その店のバランスを参考にするとよい。

また、地域性にも注意する。あるコンサルタントは、「東京で流行した料理をそのまま地方に導入しても、受け入れられない」と指摘する。例えば、手作り豆腐など、お客に仕上げをさせるメニュー。演出効果もあって、東京では根強い人気だが、「面倒くさい。なぜお客にやらせるのか」とクレームが多かった都市もあるという。こうした提供方法だけでなく、味の濃さや、料理のボリュームなどにも地域性はある。開業時のメニュー分析で自店の地域特性を踏まえた上で、新作を開発したい。

また、客層の変化にも対応しなければならない。例えば、従来は中高年の男性客が中心だった居酒屋で若者客の比重が高まってきた時はどうすればよいだろうか。

第一の解決策としては、若者向けのメニューを加える方法がある。従来型の主力メニューに、「エビフライ」や「一口カツ」など揚げ物を混ぜればボリューム感も出て、バランスの良いメニュー構成になる。

具体的には、こうした若者客向けのメニューを全体の30~35%程度にするとよいだろう。若者向けメニューは、一品単価は、一般的な中高年向けメニューよりも100~500円安い、300~400円に設定する必要がある。若者向けメニューの比率をあまり高くすると、全体の売り上げが落ち込んでしまう危険性もあるからだ。

第二の解決策としては、1つの主力メニューに特化した専門店型居酒屋を目指すという方法だ。というのも、「そば」「地鶏」「ギョウザ」など、核となる商品を明確にした居酒屋が、全体に好調な傾向にあるからだ。

最後に味に関しては、若者をターゲットとする場合、しっかりとした濃い目に味付けする方が無難だ。最近は、大阪でも、それほど薄味にこだわらなくなっているようだ。分量に関しては、やはり多めにした方が良い。

(日経レストラン編集部)