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調理・メニュー

原材料、産地の表示は本当に必要?

2006年3月16日

文=齋藤 訓之

食品品質表示を飲食店は免除されている。しかし、消費者は外食の原材料に不安を感じている。小売り等に引けを取らない情報伝達をしなければ、お客は減っていくことになりかねない。原産地やアレルギー物質について、情報発信の方法を示す。

小売りより外食の不安大

食品がどのような材料からできているのか、産地はどこか──。近年、消費者の食に対する関心が高まるにつれ、食品の品質に関する情報を求める声が大きくなっている。

食品品質表示は、原則として消費者に販売されるすべての飲食料品に義務付けられているが、外食や惣菜の対面販売では免除されている。そのため、表示の問題は「外食には関係ない」と考える向きも多い。

だが、小売業や食品メーカーは消費者に原材料の内容や産地を開示しているのに、飲食店や惣菜店が何も開示していないのでは、消費者の外食への信頼感が失われていく。

事実、これは、既に数字となって現れている。農林水産省の「食料品消費モニター定期調査結果」(2003年度第1回消費者の不安感)によれば、消費者の73.7%が「外食店舗での安全性」に不安が「ある」と答え、「小売店の安全性」の57.0%を16.7ポイント上回っている。そして、外食店に感じる不安感の具体的な内容では、「衛生管理」(31.4%)に次いで「原材料」(28.3%)が挙がっているのだ。

飲食店、惣菜店でも、小売店やメーカーに引けを取らない情報提供に取り組む必要がある。積極的な情報発信は、消費者が安心して店やメニューを選ぶことに役立つし、店に対する信頼感も引き上げるはずだ。

外食業にとっての食品品質表示

外食は、食品品質表示が免除されているが……

伝える方法として「表示」が義務付けられていないからといって、「伝えなくてもよい」と考えるのは誤り。特に、消費者の健康に直接かかわるアレルギー物質を含む食品についての表示には力を入れる必要がある。

外食が品質表示をするメリットは?

消費者の「知りたい」というニーズに応えることになる。

  • ●正しく伝えられれば、消費者の満足が得られる
    • ▲売り上げ up(「おいしそう」「安心」などで選ばれる)
    • ▲信頼感 up(「情報開示してくれる店だ」などと評価される)
  • ●正しく伝えられなければ、不満、不信を招く
    • ▲機会損失(「食べようと思ったが、不安なのでやめた」など)
    • ▲自店、外食全体への不信感

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