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調理・メニュー

ノンアルコールドリンクなら安全?

ジュースで1%以上のアルコールが検出されたことも

2007年2月19日

昨年夏、福岡で3人の幼児が犠牲になる痛ましい飲酒運転事故が起きた。事故以降、飲酒運転に対する世間の目はさらに厳しさを増し、その影響を実感している飲食店は多いだろう。こうした中、ノンアルコールビールやノンアルコールワインを揃える店も増えている。しかし、これらのドリンクの中には微量のアルコールを含むものがあることを、提供する飲食店側も知っておいた方がよい。

ノンアルコールドリンクは3種類に大別される。1つはまったくアルコールを加えていない飲料。2つ目は、1度作ったアルコールドリンクに減圧処理などを施して、アルコールを除去したもの。3つ目は、アルコール飲料をソフトドリンクなどで薄めたものだ。現在ノンアルコールビールやワインとして売られているものは2番目が主流だが、製法上、アルコール分をゼロにするのは難しいという。

そもそも、アルコールとノンアルコールを分ける境は酒税法で定められたもの。酒税法では、アルコール度数が1%以上のものは酒類と定義し、課税している。1%未満のものは、たとえアルコールが入っていても、酒類には該当せず、「ノンアルコールドリンク」と見なされる。税法上は清涼飲料水として扱われるわけだ。

だが、飲酒運転になるかどうかの判断は、酒税法の分類とはまったく別問題。ドライバーの呼気に含まれるアルコール濃度の測定値によって決められるので、「ノンアルコールドリンク」を飲んでも、実際にアルコールが検出されれば飲酒運転となるわけだ。例えば、アルコール度数0.5%のノンアルコールビールを10本飲めば、普通のビールを1本飲んだのと同じ量のアルコールを摂取したことになる。

私たちが日頃親しんでいる飲み物の中には、アルコールとは無縁と思われていながら、実はアルコールを含むものがある。例えば、天然果汁。農林水産消費技術センターの実験結果によると、原料に果汁を使用している商品は、多少の差はあるものの、アルコールを含んでいることが分かっている。バレンシアオレンジの果汁を半分以上含むオレンジジュースで、1%以上のアルコールが検出されたこともある。果物をジュースにして貯蔵している間に、自然発酵でアルコールが発生したと考えられる。

また、薬局やコンビニエンスストアなどで販売しているドリンク剤でも、生薬が配合されているタイプのなかには最高で3%程度のアルコールを含んでいるものもある。3本飲めばビール1杯分と同程度のアルコールを摂取することになるドリンク剤もあることを知っておくべきだろう。

(日経レストラン編集部)