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集客・販促

看板を出す際の注意点は?

条例により定められたルールに要注意

2006年1月26日

看板に関する法律としては、「屋外広告物法」がある。都道府県・政令指定都市・中核市は、美観風致を維持するため、条例を制定し、広告物の表示を制限することができるとされている。

なお、条例については、広告内容をチェックするのではなく、屋外広告物の表示場所や設置方法の規制が中心で、このほか、けばけばしく過剰な色遣い・装飾を禁じる項目などが盛り込まれている。

東京都の「屋外広告物条例」を例に、そのあらましを説明しよう。

都の条例では、都市計画法で定められた「用途地域」や「地区」別に、規制基準が設けられている。屋外広告物を原則として表示できない「禁止区域」は、第1種住居専用地域と第2種住居専用地域。住居地域は「禁止区域」外だが、墓地、火葬場、社寺、教会に隣接する場合は「禁止区域」と見なされる。

また、「禁止区域」外であっても、その設置方法には一定のルールが定められている。店の壁面に表示する場合には、

  1. 地面から広告物の上端までの高さは、第1種・第2種・準住居地域内では33m以下、それ以外の地域では52m以下であること(不造建築物については、上端までの高さが10m以下)
  2. 建物から道路に飛び出している看板、いわゆる突き出し看板の場合、道路境界線からの出幅は1m以下で、当該建築物からの出幅が1.5m以下であり、3.広告物の下端は歩道上では地上3.5m以上(道路境界線から出幅が0.5m 以下の場合は2.5m以上)、歩車道の区別のない道路上では4.5m以上であること
  3. 建物の窓などをふさいで表示しないこと、表示面積の合計は壁面面積の10分の3以下で、広告物一つの表示面積は、商業地域では100平方メートル以下、商業地域以外では50平方メートル以下であること(広告物の表示期間が1週間以内の場合は、この規制の対象外となる特例がある)

——といった条件を満たさねばならない。

規制の内容は都道府県によって異なっており、中には、窓ガラスを使った屋内広告、バスなどの車体広告についても一定の規制を設けている例もある。なお、禁止区域や禁止物件に該当しない場合でも、屋外広告物を表示等するためには、原則として役所の許可が必要だ。

ただし、条例で規制の対象となる「屋外広告物」は非常に広い概念であるため、一定の条件下で適用除外制度を設けている。

具体的には、店名、商標、事業もしくは営業の内容を表示するため店舗に表示する広告物は「自家用広告物」とされ、表示面積が小さいなど一定の基準をクリアすれば、役所の許可が無くとも表示が可能だ。

なおこれらの条例は、景観を守ることを狙いとしているため、看板を置く土地や建物が自社所有であっても規制の対象となることには注意したい。自店だからいいだろうと、屋根の上に建物よりも大きな看板を上げたり、店の横に13m以上にもなる高い回転看板を設置したりすると、違反となる可能性がある。

規制の内容は地域によって異なり、細かい部分については行政担当者の判断で分かれる部分もある。屋外広告物が設置可能な地域であるか否か、自家広告物ではなく屋外広告物に該当するか否か、設置を検討している広告物が規制に触れていないか——などを確認するには、いずれにせよ、一度、役所の担当窓口に問い合わせたほうがよい。

(日経レストラン編集部)