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集客・販促

お客を呼ぶ上手な看板の設置法は?

視認性・色遣い・内容の分かりやすさの3点を重視

2006年2月27日
看板や案内板を掲示する際に重視すべきポイントは、1、「見えやすい」、2、「目立つ」、3、「内容が分かりやすい」の3点に絞ることができる。

「見えやすい」について

1については第一に、設置場所が重要。場所で失敗しないためには、経営者自身がお客の立場になって、自分の目で確認しながら決定していくのが基本だ。実際、街を歩くと、街路樹や周囲の他の店の看板で見えにくくなっている例が少なくない。歩行者向けの看板の場合、店から30m、10mと離れた場所で、それぞれ道の両側から確認するとよい。

また、車のドライバー向けの看板は、100m先から視認できるのが理想といわれる。実際に自分で車を運転しながら、運転席からもよく見える場所か、視線を遮る障害物がないかを確認しなければならない。

店への案内役を担う看板については、人・車の通行量の多い主要道路沿い、もしくはそうした道から店に至るルートの曲がり角などに設置したいところ。ただ、そうなると、他人が所有する建物に設置を依頼せざるを得ないケースが出てくる。大きな看板となると交渉は難航しがちなため、そうした際には、袖看板ではなく取り外し可能な懸垂幕やフラッグ(旗)の設置を検討したい。建物の壁にほとんど傷を付けずに設置できるため、所有者との交渉も容易になり、工事費用も抑えられる。なお、袖看板を設置する際には、建物のオーナーとの交渉が必要になる上、屋外広告物に関する条例に定められた基準をクリアしなければならないことに留意が必要だ。

看板自体は、お客の動線(動く方向)と直角に設置するのが原則。2枚の板の上部を蝶番で止めたA型看板についても、この点に注意して置かねば効果は半減する。

「目立つ」について

2の「目立つ」について重要なのは、色。看板、懸垂幕、フラッグのデザインは、色、書体、マークを統一しておくことが大原則。中でも、目を引く上で最も気を配るべき点は色だ。

色を選択する際の判断ポイントは、大きくいって二つある。一つ目は色の特性で、例えば、暖色系の赤・黄色などは温かみを演出しやすく、それらが鮮やかだと浮き出てくるように見える。二つ目は色の組み合わせ。色は、組み合わせにより、それぞれの色の特徴を強調し合ったり、打ち消しあったりする。自店のコンセプトを前提に、どの色をメインカラーにし、どの色と組み合わせるかを慎重に判断しなければならない。

このほか、目立たせる上では、コストは少々かさむが、看板にスポット照明を当てたり、内照看板(内部に照明を設置した看板)の採用も一考に値する。

なお、見落とされがちなのが、看板のメンテナンス。設置後は、看板の汚れや破損を常にチェックすることを忘れてはならない。くたびれた看板は店のイメージダウンにつながるし、色褪せて周りの風景の中に埋没してしまえば、設置する意味が無い。

看板は、常に特定の場所にあり付近を通る人の目に触れることができるのが強みだが、その分、周囲に同化してしまいやすいという弱点を持つ。できれば、1~2年に一度は交換したいところだ。

「内容の分かりやすさ」について

3の「内容の分かりやすさ」については、看板の設置場所やタイプなどにより、注意すべきポイントが変わってくる。まず、人通りの多い道路沿いなどに設置する誘導目的の看板であれば、店名や業態、店への道順や距離を示した地図などを大きな文字で盛り込むこと。情報量が多くなると、逆にアピール力が弱まることに注意してほしい。

ファサード関連では、ビルの袖看板やライン看板、のれん、A型看板などの置き看板、メニュー表、サンプルケースなどを複合的に組み合わせて訴求力を高めたい。

例えば置き看板は、店の前まで来た人が、実際に入るかどうかを決める上での重要な判断材料となる。自店の看板料理や店内写真、料金などを掲示するのが基本だが、より魅力を感じてもらえるように、例えば店内写真なら、営業時間内のお客でにぎわっている風景を使うとよい。置き看板については、店名は小さな字で構わない。既に店の前まで来ている人にとっては、店名より、店内で出される料理や内装に関する情報の方が大切だからだ。なお、これらについても、色、書体、マークを統一しておくことを忘れてはならない。

さて、置き看板など可動性のものを設置する場合、以下の点についても注意が求められる。第一に、安全性の確保。風などにより、人や車に当たってトラブルとならないよう、碓実に固定し、強風の日には撤去することも必要だ。また、閉店後に毎日撤去して回収することも重要。第二は、近隣に対する配慮。周囲との日頃のコミュニケーションを怠らず、競合店などとトラブルが起こらないように配慮しなければならない。

(日経レストラン編集部)