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集客・販促

料理教室を始めたい。意義と方法は?

販促に効果あり。長く続けることが重要

2006年12月21日

料理教室は、顧客とのコミュニケーションの場であるだけでなく、やり方次第で熱心なファンを作ることも可能。店の経営にも大いにプラスとなる。主な対象は女性となるため、口コミによる宣伝効果も期待できる。

教室開催を始める際は、その目的を明確にしておくことが重要。顧客サービスやファン作りの一環として取り組むのか、あるいは、利益を見込める事業として展開するのかという点だ。初めてなら、一種の販売促進策、ファン作りの手段としての料理教室がよいだろう。開催に当たっては、以下の点を検討していく。

1.カリキュラム

簡単過ぎても生徒となるお客は興味を持たず、難し過ぎれば、教える側も習う側も大変で、長続きしない。高級な食材を多く使う料理も、コスト面で無理が生じるので避けたい。

ある店では、知名度が高い身近な料理で、家庭で簡単にできるものと、反対に家庭では難しいものを、少なくとも1品ずつ入れるようにしている。1回につき3~4品のメニューを紹介し、1クールを6回として、18~24品の料理が習えることを目安に、カリキュラムを組んでみよう。イタリア料理店であれば、パスタやピザ、デザートに、アンティパストを加えたカリキュラムをお薦めする。なお、取り上げるメニューは、通常のグランドメニュー以外から選ぶのも一法。教室で扱ったメニューが好評なら、実験的に、店の新メニューとして導入する手もあるからだ。

2.教材

あらかじめレシピを用意し、口頭でプロならではのコツや、食材知織を伝授すると喜ばれる。授業形式は、できるだけ実習してもらう方が、生徒も長続きする。厨房が広くない場合は、交代で調理してもらう。実習形式の場合は、生徒用に包丁を買い揃え、常に厨房をきれいにしておくこと。最後の試食は必須だ。

3.スケジュール

午後のアイドルタイムか店の定休日を利用。主婦が中心なら、平日の午後2~4時、月1回程度が適当だ。

4.募集方法

レジスペースや客席フロアにポスターを掲示したり、簡単なチラシを用意し、メニューブックにも料理教室の案内を載せておく。

5.料金

運営経費に見合う程度の料金設定にする。受講側としては、材料費込みで1回1500~2000円程度が抵抗感のない料金といえる。なお、欠席した場合には徴収しない。教室の運営にかかる経費は、実習に使う原材料費、教材代などだが、販促が目的であるなら、店の取り分は抑える形で料金を設定した方がよい。その方が、一般の料理教室との差別化も図れる。

料理教室の運営では、思いがけない副産物も多々得られる。店と生徒の距離が縮まって、生徒となったお客は知人に口コミで店を紹介するようになり、売り上げに貢献してくれる。

また、やり方によっては、物販収入も期待できる。例えば、講習終了後、希望者に、その日の実習で使った材料を持ち帰り用として販売するのが一つの方法。「家族にもぜひ食べさせたい」と、購入して帰る生徒が少なくないからだ。このほか、店のテイクアウト商品も期待大。生徒の中心は夕飯の準備が気になる主婦層なので、夕食用に購入していくことが多いからだ。

(日経レストラン編集部)