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採用・教育

調理長が業者からリベートを……

一人に任せ切りにせず、経営者がチェックを

2006年12月11日

食材業者からのリベートは、飲食業界には古くからある慣習だ。中堅以上のチェーンでは仕入れ担当者が、専門部門のない小規模チェーンなどでは、調理長が“収賄側”となりやすい。リベート分はそのまま食材納入価格に上乗せされることが多く、経営者には深刻な問題だ。

不正を働いているかどうかを発見するポイントは、1.新任の仕入れ担当者、調理長が自分の知っている食材納入業者に変えたがる、2.仕入れ金額が急に多くなる、3.仕入れ担当者、調理長の生活が急に派手になる、4.原価率は変わらないのに料理のポーションが小さくなる──など。

もちろん、料理の質を上げるために、仕入れ業者を変えたり、原価率を高くするケースの方が普通で、単純に疑うわけにはいかない。しかし、こうした兆候に常に目を光らせ、おかしいと思ったら直接本人から事情聴取し、不正がはっきりしたら解雇などの措置を取るべきだ。

貴重な人材をリベート事件で失わないためには、不正を働けないようなチェック機能を取り入れておくことが肝心。小規模チェーンなら、調理長以外に仕入れ担当者を置くことを検討してみよう。それができなくても納入業者は会社で指定し、調理長に単独の決定権を与えないことが大事だ。

納入業者を会社で指定する場合は、経営者自ら価格交渉を行い、品質を確かめる努力をしたい。「調理出身ではなく、食材の見たてに自信がない」という経営者でも、自分でやっていくうちにある程度は分かるようになる。

1品目の仕入れ額が年間100万円を超えるようなら、業者の数を2社に増やすことも一つの方法だ。2社の仕入れ値を比べることで、不正が起きるのを未然に防ぐことができるし、品質に関しても互いに競争させることができるようになる。

調理長とは別に仕入れ担当者を置いても、任せ切りにするのは避けたい。その人間しか食材が分からなくなる上、社内に品質、価格のチェック機能がなくなり、「利権」が生じやすくなる。仕入れ担当者も数年単位で替えるか、経営者が常にタッチする態勢を作る必要がある。

(日経レストラン編集部)