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店舗・内装

投資額0円から始める店のバリアフリー化

2005年12月22日

文=齋藤 訓之

社会のバリアフリー化が進み、障害のある人も外出しやすい環境が整ってきた。飲食店にも、誰もが利用しやすい店であることがより求められる。「バリアフリー化はお金がかかる」と思いがちだが、大切なのは知識や心遣いなどのソフト面での対応だ。

店のメリットから発想する

近年、公共施設や交通機関のバリアフリー化が進み、身体に障害がある人や高齢者も、以前より積極的に外出し、買い物や外食を楽しめるようになってきた。こうした中、飲食店にも、障害のある人をお客として迎える体制作りが求められている。

とはいえ、障害者の受け入れを“義務”のようにとらえ、“いやいや受け入れる”という態度では、お客にとっても店にとってもいいことはない。

共用品推進機構の専務理事・事務局長の星川安之氏は、店にとってのメリットから考えることを勧める。「障害を持つ人が来店した際、スムーズに対応できなければ、そのお客さんも店の従業員も、待っている他のお客さんも、全員が時間を無駄にし、嫌な思いも味わう。そうした時間をできるだけ短くすることができれば、そのまま経営上のメリットとなるし、店のイメージも良くなる。このように、効率を目指した合理的な考えを基本に持つ方がうまくいく」(星川氏)。

また、「障害者への対応」=「物理的なバリアフリー化」と考え、店舗の改装や什器備品の入れ替えなどから取り組もうとする人も多い。しかし、「ソフトで対応できることはソフトで対応し、できないことをハードで解決する。ソフトとハードの合計で満足度が100%を超えればいい」(同)のであって、決して“最初にハードありき”ではないことを押さえておきたい。

スタートはソフト。これならほとんどコストをかけずに取り組める。


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