「日経レストランONLINE」は、「日経レストラン」の休刊に伴い、3月末日をもって更新を休止することになりました。長らくご支援を賜りました皆様に厚く御礼を申し上げます。

店舗・内装

客数を減らさず客席数を減らすコツ

4人用テーブルを2人用テーブル2卓に置き換える

2006年5月25日

売り上げの減少を食い止めながら、席数を減らす方法として考えられるのが、満卓時客席稼働率(以下、満席率)の向上だ。

例えば、100席で、満卓時の客数が70人なら満席率は70%。この満席率を80%に高められれば、仮に席数を90席に減らした場合でも、お客は前よりも2人多い72人いることになり、売り上げの落ち込みは無い。

この満席率の向上に効果を発揮するのが、可動式の2人用テーブルの導入だ。4人用テーブルを2人用テーブル2卓に置き換えることで、4人用テーブルを1人客や2人客が占める状態を防ぐことができる。

これを積極的に導入し、店舗のコンパクト化に成功したチェーン店がある。従来店のテーブルは、ほとんどが4人用で、それ以外は2人用の2卓に、10人用大テーブル1卓のみ。これに対し、新型店では2人用を10卓に増やし、5人分のカウンター席も作った。これは、同店来店客の一組の平均人数が2人強であることに対応したもの。

効果はすぐに現れた。70%台だったピーク時の満席率は80%を超えるようになり、ソファ席を無くしたことなども手伝い、客席の回転も早くなった。

席数を140から93に、床面積も103坪(340m2)から80~90坪(264~297m2)に減らし、店全体を縮小したのに、売り上げ面では大きな影響を受けずにすんだのだ。しかも出店コストは15%の削減。席数を減らした店の中から、売り上げトップの店まで誕生したという。

また、あるファミリーレストランでは、全104席のうち、ピーク時でも70~75人の収容が限界だったが、2人席を増加させることで、100席でも80人以上収容できる見込みになった。同社では減らせた4席分の空間を利用してテーブルを縦横10cmずつ伸ばし、1人分のテーブル占有面積を広くすることで、居住性を高めた。

あるとんかつ専門店でも、テーブルの配置を従来型の2人用18、1人用14、4人用7から、2人用23、1人用20、5人用1の組み合わせに変え、満席率の向上を実現。席数を78から71に減らし、面積を縮小したことで、出店コストが軽減でき、利益率のアップにつながった。

(日経レストラン編集部)