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店舗・内装

禁煙席はどう作る?

自店の業態や客層に合わせて分煙を。

2007年1月25日

「公共スペースでの禁煙化」は、いまや世界的な流れとなっている。これを受け、日本でも飲食店での分煙が広がり、全席禁煙の店も登場しているが、禁煙席を設けるかどうかについては、自店の業態や客層を見極めてから決めたいところだ。

よく「女性客が多い」という理由で禁煙席を作る例があるが、これは早計かもしれない。近年、若い女性の喫煙率は高まる傾向にあり、セルフサービスのコーヒーショップなどでは、1人で来店する女性客の90%近くが喫煙者という店もある。また、もともとたばこを吸うお客が多いアルコール主体の業態も、導入は慎重に検討したい。

禁煙席を設置した方がよい業態は、「ファミリー」「ヘルシー」「ナチュラル」などを標榜する店や、手作り感を強調した店など。特に、ファミリー客を狙うなら、禁煙席は不可欠だ。

禁煙席の作り方は、(1)客席をパーティションなどで完全に仕切り、空調も分離させて「禁煙室」「喫煙室」に分ける、(2)スペースは分離せず、客席の一部を「禁煙スペース」にする、の2通りがある。

本来、煙が禁煙席に流れない(1)が理想だが、新たな工事が必要になるため、多くの店では(2)が現実的な選択肢だろう。この場合、壁掛け式や床置き式の空気清浄機を設置する。客席に占める禁煙席の割合は、大型店で30~50%、50席未満の小型店ならば15~30%が目安。

どうせ禁煙席をつくるなら、「たばこが嫌いな人でも安心して入れる店」をアピールする意味からも、自然の空気が入る明るい場所を選ぼう。稼働率向上のために店内のデッドスペースを禁煙席に充てる店が見受けられるが、これはお客に見透かされて逆効果だ。また、お客が店を選ぶ際に、店内の喫煙状況を把握できるように、禁煙席の有無を店頭で表示したり、チラシや看板に記載することも有効だ。

さらに、「喫煙席が満席だったため仕方なく禁煙席に座ってくれたお客に、喫煙席が空いたらすぐに案内する」「お客が好きな席を選べるようにする」など、接客を工夫することで、喫煙派、禁煙派双方の満足度を引き上げることを心がけたい。入り口でお客を誘導する際は、「おたばこをお吸いになりますか?」「おたばこはどうなさいますか?」といった表現で、客席の希望を聞く。お客に対して、「禁」という言葉を使うのは好ましくないので、「禁煙席にしますか?」といった言い方は避けよう。

最近は全席禁煙にし、店の出入り口に灰皿を設置して喫煙スペースを作る店も増えている。

(日経レストラン編集部)