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百年の店、百年の言葉

オステリア ルッカ

誰にでも作れる料理を誰よりもおいしく作りたい

2012年6月6日
オステリア ルッカ

桝谷周一郎◎16歳で料理の道に入り、フランス料理店とイタリア料理店で修業を積む。1998年に25歳で代官山に「オステリア ルッカ」をオープンし、人気を博す。2004年、恵比寿に店を移す。

「オステリア ルッカ」はわたしの仕事場から歩いて1分のところにある。この店のイケメンシェフ、桝谷周一郎は、わがままなわたしの言うことを何でも聞いてくれる。結果、ルッカのメニューのトップには私の名前を冠したコースが載ることになった。

まずフランスのマグレ鴨のカルパッチョが出る。鴨は少し焼き、その後スモークをかけている。だからヘルシーな鴨に仕上がっている。その上に熊本産の有機栽培のルッコラで鴨肉が見えないくらいに被う。フランスから飛んできた鴨はなぜか恥ずかしがり屋なのだ。さらにイタリア産のパルメザンチーズの36カ月熟成のスライスを惜しみなくかける。やっぱりフランス産の鴨には12カ月熟成よりも24カ月熟成よりも36カ月熟成が恋人同士みたいにピッタリくる。

次のディッシュは10種類の採り立て野菜のサラダ。ドレッシングはアンチョビ味のオリーブオイルとバルサミコ酢だ。特にブラックトマトが秀逸である。

パスタは、パンチェッタと長野産アスパラガスを使ったアーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ。

ちなみに、このパスタにサラダとドリンクを付けたランチセットは「シマジスペシャル」の名前で人気を博している。

コースの最後には熱いホクホクの大きな自家製アップルパイが出てくる。食前食中酒はシングルモルトの「タリスカー」の「プレミアムソーダYAMAZAKI」割りだ。その上からタリスカー専用のペッパーミルで黒胡椒を振る。タリスカーとソーダとブラックペッパーの粒が口のなかで仲良く混ざり合い、舌に刺激を与え、食欲を増してくれる。このコースはこれで5000円しない。だからわたしは三日に上げず通っている。

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