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飲食ビジネス価値創造

人手不足が最優先課題 単価を上げて報酬に回そう

安部修仁 日本フードサービス協会会長

2014年3月31日
安部修仁 日本フードサービス協会会長

あべ・しゅうじ 1949年福岡生まれ。72年に吉野家入社、2012年9月から吉野家ホールディングス会長。12年5月、日本フードサービス協会会長に就任

 消費税が8%に上がります。影響をどう見ていますか?

 世間の空気感で言えば、過去の消費税の導入や増税のときと比べると寛容な気がします。この背景として、「デフレからの脱却、インフレへの誘導」で国内経済を活性化しようという動きがあります。消費税改定の時期が、外食業界にとってちょうど価格を見直すタイミングだったと言えるのではないでしょうか。

そもそも外食業界は、単価を上げないと人材採用が厳しくなっています。あらゆる業界で人材を取り合っているだけに、深刻な問題です。そのために、商品やサービスの付加価値を上げて、その範囲内で価格も上げる。この単価上昇分は、報酬に還元する原資にする。特に今は、人材に手厚くしていったほうがよいと考えています。

人手不足の件では、もう1つ、外国人労働者の受け入れについても日本フードサービス協会(JF)として提言していく必要があると感じています。外国人のキャリアパスとして、日本で2~3年ホールなどの現場で働いて企業文化や接客サービスを修得してもらい、母国に幹部候補として戻ってもらうといった取り組みを企業が実施したくても、就労ビザの関係でできません。

これが可能になれば、日本のホスピタリティーを世界に伝播し、また2020年の東京オリンピックに向けて増えるであろう訪日外国人観光客とのコミュニケーションにも役立ちます。単純労働者の受け入れとは、意味合いが違いますので、就労ビザ取得の緩和措置を行政には検討していただきたいところです。

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