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飲食ビジネス価値創造

「かつや=男性客」は変えない 労働環境改善のために朝型へ

臼井健一郎 アークランド サービス社長

2014年9月29日
臼井健一郎 アークランド サービス社長

うすい・けんいちろう 1973年東京生まれ。2000年に入社、店長や営業本部長、常務を経て、06年から現職。連結売上高は149億8600万円(13年12月期)

 客数、客単価ともに既存の直営店が前年同期を上回っています。

 一番大きい要因は、「かつ弁」という弁当や総菜をテークアウトできる売り場の併設を進めたことです。カツ丼チェーン「かつや」の主力客層である男性のお客様だけでは、1店舗当たりの売り上げを引き上げるのは限界があります。

主婦をはじめとする女性のお客様も取り込んでいきたい。そう考えて、もともと「かつや」で売り上げの2割を占めていたテークアウトを強化しました。ウエーティングスペースを広く取って女性のお客様でも入りやすくしたところ、「かつ弁」で売り上げが2割増しになりました。

ただ、女性客を取り込むといっても、メニューを女性向けに変更したわけではありません。我々は今さら女性向けの総菜を開発して勝とうという考えは毛頭ありません。ほかからシェアを奪うという発想だと、価格競争に陥ってしまいますから。

「かつ弁」で提供している総菜は、コロッケとから揚げ、海鮮など多くても12アイテムほどで、内容も量も男性向けです。女性のお客様は、自分用ではなく、家庭の男性陣のために購入するというイメージです。つまり「男性」というターゲットは同じですが、買い求める客層を変えることで市場を広げました。

今は新店であれば加盟店も「かつ弁」併設になっていますし、既存店も徐々に改装しています。当初、「かつ弁」の投資額は1000万円かかっていましたが、レジの一元化などの効率化で500万円に抑えていますので、負担も決して大きくはありません。

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