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飲食ビジネス価値創造

商圏の変化に業態を合わせる 焦点は中流マーケット

谷 真 すかいらーく社長

2014年12月8日
谷 真 すかいらーく社長

たに・まこと 1951年富山生まれ。77年に関東学院大学卒業後、すかいらーくに入社。2008年より現職。連結売上高は3324億8400万円(14年3月期)

 すかいらーくを再上場するまでに業績を回復させました。

 私が社長に就任した2008年当時の組織は、ファミリーレストラン「ガスト」や和食レストラン「夢庵」など業態ごとのカンパニー制度で、急速多店舗展開を志向していました。その結果、「ガスト」と「ガスト」がカニバリを起こしていたり、商圏に業態が合致していなかったりという状況になっていました。そこで、商圏内の人口構成や所得層などを調査して、商圏に合った業態に転換したり、閉店して間引いたりしました。業態転換は400店以上で、閉店は360店を超えます。これが社長就任から初めの2年間で取り組んだことです。

商圏は年々、変化します。例えば、以前はカフェレストラン「おはしカフェ・ガスト」が好調だった場所でも、周辺住民の年齢が高くなると、“不整合”が起きてきます。そこを「夢庵」に業態転換すると、売り上げで前年比130%以上とマーケットポテンシャルを引き出せます。すでに建っている物件を使って、売り上げと利益を回復できるわけです。

商圏に適した業態が手持ちになければ、新たに開発します。その1つがステーキ専門店「ステーキガスト」。従来のすかいらーくグループが挑戦しなかった分野で、マーケットポテンシャルを引き出すのです。この結果、「ステーキガスト」は前年比110%で伸びています。

今後は「夢庵」のダウンサイジング版を沿線などの駅前立地に出していきます。アクティブシニアが駅から自宅に戻る途中に和食レストランがあれば寄ってくれるでしょう。うどん店やそば店などは世代交代が進まず、店数が減っています。ここは大きなビジネスチャンスです。

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